学習障害(LD)

このページを読むときは必ず追記をした最初の10数行を読んでください。

このページは発達障害、その中でも学習障害を中心に書いていますが、私は塾講師であり発達障害の専門家ではありません。

専門家でもないただの塾講師が、学習障害について触れるのは問題があると思い突っ込んで書くことは避けていました。しかし、学習障害に気づかないまま悩み続けている子供たちがいることに耐えることができず、このページを利用して学習障害について私の考えを書かせてもらうことにしました。

大学に入りなおして知識を付けた

開塾当初、私は学習障害の存在について知っていましたが、「そういえば大手塾にいた時にアルファベット・漢字が全く書けない子がいたけれど、そういうのが学習障害なんだろうな」という程度の知識しかありませんでした。

しかし、自分で塾を始め「やる気があれば今の成績に関係なく入塾できる」という生徒の集め方をしていることもあり、中途で体験授業をしにくる大多数の子が定期テストで平均点を取れないという状況になりました。

その子たちがテストで点数を取れない原因が単に勉強をしてこなかっただけなら、塾で勉強をすれば成績を伸ばすことはできます。現実に、他の塾に通っても定期テストで平均点すら取れていなかった子がいきなり平均点プラス50点~80点(5教科で)取ることが普通に起こっています。

話を私の中学・高校時代に移します。

私は中学時代勉強をしなかったので、高校進学直後は英検5級にも合格できない実力でした。当時は英語に関しては何をやっても理解ができず、単語1つ暗記するのにも苦労をしていました。この経験があるので、勉強に慣れていなければ理解や暗記が遅れるということは分かっています。

参考:私の高校時代の偏差値の推移

話を元に戻します。

しかし、学校の授業についていけなくなっている子どもに教えていると、“勉強に慣れていないことが原因ではない”のではと思えることがあります。

「自分の指導に問題があるのか。いや、何をやっても明らかに覚えられない子が現実にいる。覚えられたとしてもあまりにも時間がかかりすぎる。何十回説明をしてもミスを繰り返す。口頭で話している内容を理解してくれない。その場では理解できても。1週間後には全くできなくなっている。そのような子が、1人や2人ではない、あまりにもその数が多すぎる。“学習障害”なのか?いや、そんなに“学習障害”の子がいるものなのだろうか。“学習障害”という言葉を利用して自分の指導力のなさを肯定しようとしているだけなんじゃないか」

こんなことを悩んだ末、心理学(発達障害を中心に)をしっかりと勉強したいと思うようになり、2011年から大学で勉強することを決めました(その間、新規塾生の募集停止していました)。

私は大学でそれなりに勉強をしましたし、学習障害かもしれない子ども達にも出会ってきました。

何が言いたいのかというと、“学習障害”のことを何も知らないのに適当に思ったことを書いているわけではないということです。それをご理解の上、お読みください。

学習障害

平成24年の厚生労働省の調査で「学習面で著しい困難を示す」児童生徒の割合が4.5%いるということが分かりました。この数字は前回調査と変わりがありません。【標本児童生徒数53,882人(小学校:35,892人、中学校:17,990人)】

この「学習面で著しい困難を示す」というのが発達障害の一つとされている学習障害だと思ってください。

私が中学の時、すごくまじめに勉強しているのにテストで1桁しかとってないなかった子がいたり、テストの点数の部分を折り曲げて隠している子の点数が1桁だった(偶然見えてしまったんです)ということを大人になってから思い出しました。

今考えてみるとそれが学習障害だったかも・・・と。

4.5%ということは40人クラスならば2人は学習障害の子がいる可能性があります。現実に私は発達障害の可能性がある子をたくさん見てきました。

私の塾のキャッチフレーズは「やればできる」です。大手フランチャイズ個別指導塾を転々としても成績が伸びない子の親が、このキャッチフレーズを頼りに私の塾に来るパターンが多いです。

学習障害の子供に必要なのは、テストで点数を取らせることではありません。必要なのは困難を感じている部分を他の部分で補うことです。

学習障害ということを気づかないままでいること、感情・行動面で2次障害を引き起こすことが十分考えられます。

そうならないために、子どもの学習状況を見て不安に感じる部分があれば親は何らかの対応を取る必要があります。

とは言っても、何をもってして学習障害と判断するかは、専門家でない私や親はできません。

ですので、気になる方は各地域にある発達障害者支援センター(名前は地域によって異なる)で無料相談をしてください。センターが個々の症状に応じた支援をしてくれるわけではありませんが、アドバイスをくれます。何かのきっかけになるはずです。

福岡市内にお住まいの方は福岡市発達しょう害者支援センターがあります。

私は学習障害の子に対する指導はできないので、学習障害の可能性がかなり高いと思った場合それとなく入塾を断らせてもらっています。しかし、体験授業では気づけない子も中にはいました。指導を続けることで可能性があるということに初めて気づくこともあります。その場合は個別対応をしてきましたが、思うように成績を伸ばせませんでした。

なぜ気付けない?

私が今まで見てきた子の中に次のような子たちがいました。

  • 漢字が書けない
  • アルファベットが書けない
  • 小数・分数の計算ができない
  • 計算が極端に遅く指で数える
  • 説明していることを理解できない
  • 少し聞き方を変えるとできなくなる

などです。

しかし、その子たちの親は、自分の子が学習障害である可能性を考えていません。中には成績が伸びないからといって塾を転々とさせ、個別指導塾に月に何万も払って通わせている方もいるはずです。

勝手な判断はできませんが、どれだけ勉強をしても定期テストで10~30点台しか取れない場合は何らかの問題がある可能性が高いです。

中学1年の1・2学期の数学・英語はたとえ家出の勉強時間がゼロでも学校の授業を聞いていれば20点・30点台をとるということ考えられません。「なんで9の次は10なの?」「なんで円周率が3.14なの?」などが気になり、それを納得できず小中学校の時に算数・数学の成績が悪かったという天才もいるらしいですが滅多にない例外だと思います。

30点・40点を取れる場合でも学習障害の可能性がないとは言い切れません。意味も分からず何かを必死に暗記して、30点・40点をとっている可能性もあるからです。

説明するのが難しいのですが、「がらえばげがえ」という意味のない文字の並びを丸暗記したとします。少しの間は暗記ができたとしても、意味も何もない言葉なのですぐに忘れてしまうはずです。

このような無意味な文字の並びを丸暗記するような感覚で定期テストの勉強をして30点・40点を取っている子もいるはずです。

  • 英単語・漢字の暗記は普通にできるからスペリングコンテストや漢字テストで満点を取れるけれど、理解力がなく定期テストで20点・30点しか取れない
  • 漢字やアルファベットは頭の中でぐちゃぐちゃとして混乱して覚えられないけれど記号問題ならなんとかできる
  • 英語以外はある程度できてしまう、数学以外はある程度できてしまう
  • 国語の文章を読むことが極端に苦手だけれどほかのことはできてしまう
  • 授業をまじめに聞いているのに口頭で説明されことがあまり理解できない
  • 問題を読んでも何が問われているのかを理解することができない

「学習障害」と一括りでいっても、個人差があるのです。苦手な部分に差があるだけでなく、誰が見ても明らかに何かが違うと気づける場合もあれば、あまり気付かれない場合もあります。

アルファベットや漢字が全く覚えられないような場合、親もそれとなく「もしかしたら」と感じることができると思います。

しかし、そうでない場合「他の教科ができるなら英語も数学もできるでしょ。なんで勉強しないの?もっと本気で努力しなさい。勉強のやり方が間違っている。できないわけがない」と親が言ってしまうことが考えられます。

ただ「やれ」とだけ言われても、できないものはできないんです。

もちろん、何をもって学習障害なのか専門家以外が勝手な判断をすることはしてはいけません。しかし、何かが違うということは分かるはずです。

親は学習障害について最低限の知識を付けるべきだと思います。そして、不安に思う場合は専門家に話をするなどして、子供に適切な対応をしてもらいたいです。

参考:できるできないを知ることから始める

学校の先生・塾の先生はLDを理解していない

「LD 塾講師 相談」という検索がされていたので私の考えを少しだけ書きます。

塾講師のほぼすべてが学習障害のことを知りません、知っているのは名前だけです。相談をしない方がいいと思います。

「もっと頑張れば成績は伸びます」「基本ができていないだけで基本ができたら成績はいきなり伸びます」などと言って塾を辞めさせない方向に話が持っていかれる可能性が高いです。

ひどい塾になると「言ったことをしない。宿題をしてこない。」と言い、本人の努力不足を指摘するところもあるはずです。本当に勉強をしないからできないのか、勉強をしているのにできないのかが分かってないのです。

仮にその子が、勉強をしてこないで成績が伸びていないのであったとしても、それは塾が勉強をさせきれていないだけで自分で自分の塾をダメな塾と言っているようなものです。

小学校・中学校の先生でさえも学習障害のことをちゃんと知っている人は少数派です。まして、お金を稼ぐことが第一の塾が学習障害の子のフォローをしてくれるわけがありません。

というより、専門的知識がなければ何かをしてあげたいと思っても何もしてあげられません。

もし、学習障害で悩んでいるのであれば、学校や塾の先生には頼らない方がいいでしょう。

頼るとするなら学校に定期的に来ているスクールカウンセラーです。スクールカウンセラーのほぼ全員が臨床心理士の資格を持っている専門家です。少なくとも学校や塾の先生よりも知識はあります。それに、スクールカウンセラーは確実に横のつながりを持っています。相談をすることで、アドバイスだけでなく、適切な機関を教えてくれはずです。

スクールカウンセラーに相談しにくい場合、心理学科のある大学には臨床心理センター(名前は大学によって異なる)があるはずなので、そこに相談をしに行ってもいいと思います。対応をしてくれる大学がほとんどだと思います。

近くに大学がなければ、自分が住んでいる地域にある、発達障害者支援センターに相談をしに行くという手もあります。

学習障害親の会というものが地域にあればそこに問い合わせてみてもいいでしょう。

病院の先生に相談をするという手もありますが、実は病院の先生も発達障害(学習障害を含む)の知識をほとんど持っていないのに適当な診断をする人もいます

少し話がずれますが

福祉系の施設の職員は障害者を自分の施設で働かせるため(働かせることで国からお金がもらえるので、現在、障害者の奪い合いが起こっています)に何も知識のない先生の所に行って発達障害でもなんでもないのに発達障害と診断させて施設で働かせるという手を使ったりもするくらいです。

こういう事もあるので、どの先生が信用できるかどうかの情報が全くないままいきなり病院に行くのは危険なんです。

相談は信用できる人にしてください。