通知表・内申点・調査書のしくみ

通知表やつけ方、内申点について以下の順でまとめています。

4以降は福岡県内の人に向けた内容になっています。

  1. はじめに
  2. 通知表の評価の仕方
  3. 内申に私的感情は入るか
  4. 福岡県の調査書
  5. 一般入試は入試本番と内申点が重要
  6. 中学によって違う
  7. B群になったら
  8. 推薦入試
  9. 最後に

受験対策、塾に関を利用するかどうかは「塾に関連するページ」が参考になるはずです。

はじめに

定期テストでは自分は90点を取ったのに内申点が4、友達は89点だったのに5。

通知表の点数は定期テストだけで決まるわけではありません。だから、このようなことが普通に起こります。

通知表の点数は入試にも大きく影響するので、納得できない点を取らないために、通知表の点の付け方を簡単にでいいので把握しておくことが大切です。

 通知表の評価の仕方

通知表には「観点(学習目標)」というものがあり、ABCの評価がされます。通知表の点数はこの評価で決まります。

  • 全てAだったら5
  • Aが2つBが2つだったら4
  • Bが2つCが2つで2

という感じで評価がされると思ってください。

生徒の通知表をみると、Aが3つBが1つだと4、2つ以上になると3になることが多いです。

まれにBが1つあっても5の時がありますが、Bが2つ以上で5になった通知表は見たことはありません。

つまり、5を取りたければすべての観点でAを取れるように努力をしなければならないのです。

どれか1つでもBをもらってしまえば5を取ることは難しくなると思ってください。

具体的に

以下は英語の観点です。

  • 積極的に言語活動を行い、コミュニケーションを図ろうとする。
  • 話したり書いたりして、自分の考えや気持ちなどを適切に表現する。
  • 聞いたり読んだりして、話し手や書き手の意向を適切に理解している。
  • 言語やその運用についての知識を身につけ、背景にある文化を理解している。

とあります。

積極的に言語活動を行いコミュニケーションを図ろうとする」では、定期テストの点数よりも授業態度、提出物が評価の対象になると思われます。

話したり書いたりして、自分の考えや気持ちなどを適切に表現する」では、定期テストの作文、授業の発言がこの観点に影響を与えているはずです。

聞いたり読んだりして、話し手や書き手の意向を適切に理解している」では、定期テストのリスニング、授業の発言がこの観点に影響を与えているはずです。

言語やその運用についての知識を身につけ、背景にある文化を理解している」では、定期テストでは作文やリスニング以外の知識問題がこの観点に影響を与えているはずです。

英語だけでなく他の科目も観点ごとに評価がされます。

BやCになっている観点を改善させることで、通知表の評価が上がります。

結局どうすればいいの

何をすればいいのかを書いておきます。

定期テストで点数を取る

5を取りたければ定期テストで90点以上を取ることが最低条件だと思ってください。

しかし、90点のうち、10点取れなかった部分がすべてリスニングの問題だったら「聞いたり読んだり・・」の観点でBになる可能性が出てきます。

全ての観点でまんべんなく点数を取らないと、90点をとっても5を取れなくなるかもしれません。

授業態度

授業中に騒いでいたり、発言を全くしなかったり、授業を聞いていなければすべての観点で評価が下がると思ってください。

定期テストで90点以上を取ったのに、4や3しかもらえない大きな原因がこれです。

逆に70点しか取れなかったのに4をもらう生徒も出てきます。

理不尽かもしれませんが、先生に気に入られていれば授業態度は評価され、気に入られていなければ授業態度が評価されないと思ってください。

静かであまり発言をしないような子が「積極性」でAがもらえることが意外と多いですが、そういう評価を見ると「やっぱり、先生の生徒に対する先入観や個人的な感情で評価されているな~」と思ってしまいます。

もちろん、私が中学校の先生だったとしても、懐いてくる子の評価を上げ、生意気だと思う子の評価は下げてしまうと思います。

他人を100%客観的に見ることができる人間などいるわけがありません。人間が評価するのだから、どうしても感情が入ってしまいます。こればかりはどうしようもありません。

提出物

提出物を提出しないのはもちろん、期限を守らなかったり、適当にやったりしていればすべての観点で評価が下がと思ってください。

定期テストで100点をとっても3をもらってしまったとすれば、授業態度も提出物も全く評価されていないということになります。

割合

都道府県によっては、「定期テスト:授業態度・提出物」が5:5の割合で5段階評価に影響するというところもあるみたいです。

また、学校・教科・先生によって付け方に差があるとも言われています。

福岡県がどのくらいの割合で決まっているのかは分かりませんが、授業態度・提出物の影響が大きいことは間違いないです。

私の元教え子に400点台をとっているのに、通知表がほぼオール3だった子が一定数います。なんで定期テストでいい点を取ってるのにそんな評価になるの?と不思議に思うくらいです。

中学生の定期テスト対策

内申に私的感情は入るか

学校の先生が内申点を付けるときに私的感情が入るかどうか?という疑問を持っている方も多いでしょう。

上でも少し触れた通り、ほぼ確実に入ると思います。

内申点をつけるときは私的感情を入れてはだめだと言われていますが、それは不可能なはずです。

中には私的感情を完全に排除して公平に内申点を付けている先生もいると思いますが、ほとんどができていないはずです。

心理学の専門家である臨床心理士は私的感情をクライアントに挟んではいけないということを知っています。

しかし、それを知っている心理士でも患者に私的感情が入ってしまうそうなのです。

心理の専門家でもない、まして学校の先生になるために座学だけしかやってこなかった教諭が私的感情を挟まずに内申を付けられるわけがありません。

自分でも気づかないうちに、その子の一面しか見ていないのに勝手な思い込みで「好き」「嫌い」と判断してしまっているはずです。

はっきり言って、内申点のつけ方は不公平なんです。

しかし、仕方がありません。

自分の普段の姿を先生に見せていたら悪い結果になると思うなら、先生の前で良い子ちゃんを演じるしかありません。

福岡県の調査書

福岡県の調査書(通知表ではなく、通知表を基に先生が高校に提出する用に作成するもの)の見本です。

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少し見えずらいですが、調査書にはA~I欄があります。

  1. 学籍の記録
  2. 出欠の記録
  3. 健康の記録
  4. 各教科の学習の記録(内申点)
  5. 総合的な学習の時間の記録
  6. 特別活動の記録
  7. 行動の記録
  8. 総合所見
  9. 居住証明

一般入試は入試本番と内申点が重要

福岡県の入学者選抜要綱に、次のような選抜基準が示されています。

  1. 調査書の「各教科の学習の記録」の第3学年における各教科の評定の数値の合計によって序列を定めるとともに、学力検査の総点によって序列を定める。
  2. 調査書及び学力検査の序列がともに校長が定める一定数(入学定員以内)に入っている者A群とし,その他の者をB群とする。
  3. A群については,調査書その他の資料(定時制課程における面接をいう。以下同じ。)に特に支障がなければ入学予定者とする。
  4. A群の者のうち入学予定者とならなかった者及びB群の者については,調査書の「各教科の学習 の記録」の第3学年における各教科の評定の数値以外の記載事項を重視しながら,上記1により定 める調査書の序列,学力検査の序列及びその他の資料をも精査し,総合的に選考して,上記3の入 学予定者と併せて,合否を決定する。なお,各高等学校において,その特色等に応じ,調査書の記載事項のうち特に重視する部分を定 め,選考するものとする。

「第3学年における各教科の評定の数値の合計(内申点)」と「学力検査の総点(入試本番)」で序列を定め、一定数に入っている者をA群とし、特に支障がなければ入学予定者とするとあります。

分かりやすく書くと、入試本番と調査書の内申点(D欄)が一定数に入っていれば、よほどのことがない限り合格するということです。

福岡県公立高校科目ごとの対策」も参考にしてください。

支障とは?

「特に支障がなければ」という曖昧な文言が気になります。

何が「支障」なのかは分かりませんが、補導歴などがあれば「支障」に該当すると思います。

欠席日数が「支障」に該当するかどうかは微妙なところですが、私はそこまで気にする必要はないと思っています。

30日以上の欠席なら「支障」になるかもしれませんが、わずかな欠席が合否を左右するような「支障」になるとは到底思えないからです。

中学1・2年の内申点が「支障」になるとも思えません。もし「支障」に当たるならわざわざ「第3学年における」と書かず「各教科の評定数値」とだけ書くはずだからです。

第3学年の数値

福岡県では、中学3年の2学期までの通知表で調査書の点数を決めていると聞きます。しかし、3学期まで影響すると言っている先生もいるみたいです。

3学期までと言っているのは、授業態度が悪くなることを気にして言っているだけかもしれません。

福岡県内の公立高校の偏差値・合格ボーダーなどを一応の目安を知りたい方は↓のページを見てください。

⇒ 北九州地区(第1~3学区)
⇒ 福岡地区(第4~6学区)
⇒ 筑後地区(第7~10学区)
⇒ 筑豊地区(第11~13学区)

中学によって違う

通知表の評価は中学によって異なります。厳しくつける中学もあれば、甘くつける中学もあります。

甘くつける中学のほうが得に思えますが、高校は中学の評価の付け方がどうなっているのかを把握しているはずなので調整をしていると思います。

中学の先生がどれくらいの内申点があればA群に入れるのかを把握しているので、三者面談でしっかりと聞いておきましょう。

B群になったら

B群になったら「第3学年における各教科の評定の数値以外の記載事項を重視」「調査書の序列,学力検査の序列及びその他の資料をも精査し,総合的に選考」するとあります。

つまり、B群になってしまったときに始めて内申点以外が合否に影響してくるのです。

下でも触れますが、高校の裁量で取りたいと思う生徒(学力が高かったりスポーツや生徒会活動などでリーダーシップがある子)が決められてしまう捉えても良いと思います。

内申点以外とは?

B群に入ったら、B欄「出欠の記録」、F欄「特別活動の記録」、H欄「総合所見」も合否に影響してくると思います。

「生徒会活動」 「検定試験」「部活」などが加点対象、「欠席」「遅刻」「退部」「生活態度」などが減点対象になるはずです。

不登校で1・2年の時の欠席日数が気になる方もいると思いますが、B群になった場合は合否に相当な影響を与えると思ったほうがいいかもしれません(A群でも不利になる可能性は考えられるので、気になる場合は事前に学校の先生に相談してください)。

総合的に選考

B群に入っても内申点・入試本番が合否に影響しますが、総合的に選考するとあります。

これが曲者なんです。

噂できいただけですが、スポーツができる生徒がそうでない子に比べ合格しやすくなるようなのです。

これが本当であれば、推薦入試の枠とは別にスポーツ推薦のようなことが行われているようなものです。

「B群に入ったら総合的に選考する」という曖昧な基準がこれを可能にさせています。

スポーツを頑張っている子を優先的に合格させること自体は全く問題はないと思いますが、市大会出場はプラス10点、県大会出場はプラス50点、市の選抜メンバーに選ばれたら100点などの基準を設けてもらいたいです。

もしくは、スポーツができる人を何人までは入学させることができる、という具体的数字を出してもらいたいです。

曖昧な基準では、勉強で入学をしようと頑張っている子をいたずらに不安にさせるだけです。

噂の真相は分かりませんが、B群になったら、スポーツでそれなりの結果を出している人が有利になることは間違いないと思います。

中途半端な進学校はスポーツ推薦でたくさん生徒を入れているところもあるみたいです。

某公立高校の剣道部の今年の1年生は全員が特待で合格した人で、一般合格者で剣道部に在籍している人はゼロだそうです。

その他、公立なのに特定の部活が異常に強いところは、生徒から聞く限り推薦入試で入学する子が大半のようです。

推薦合格者の多くは学力がその高校に見合ってないことも多く、学校の部活のためだけに利用されているような気がしないでもないです。

もちろん、部活で一生懸命になれることは大切ですし、その後の生活に活かされることもありますが、推薦で合格をさせたのであれば高校は責任をもってその生徒を卒業させてもらいたいです。

曖昧な基準の危険性

曖昧な基準だと校長に賄賂を贈って合格させるということだって可能になります。

実は、私のいとこ(他県)のおばあちゃんが、校長に100万円を渡し公立高校に入学させたという事実があります(それを知ったとき、本当にそんなことがあるのかと驚きました)。

私のいとこは今思えば明らかに学習障害でした。中学3年の時に、掛け算九九は言えないことはもちろん、アルファベットも書けませんでした。

どう考えても公立高校に合格することは無理でした。

しかし、家柄もあり周りの目を気にして、どうしても公立高校に進学させたかったのでしょう。

今の時代にこういうことは行われないとは思いますが、選考基準が曖昧だとこのようなことが起こる可能性は十分考えられます。

推薦入試

推薦入試がどのような評価で合否が決まっているのかを気にする人がかなりいると思います。

内申点に関しては一般入試で必要とされるものと同じで構わないと思います。

ただ、推薦入試はスポーツ推薦で予め誰が合格するか決まっている場合が多いです。

ですので、内申点がどうのこうのよりも、高校から声がかかっているかどうかのほうを気にすべきかもしれません。

ちなみに、冬休み前に内定が決まっている場合もあり、中学3年の冬休みから進学予定の高校の部活を体験するということが普通に起こっています(高校側は「ただ練習に来ているだけで入学は決まっていない」というでしょうが)。

スポーツ以外で推薦合格することもなくはないですが、不利であることは間違いないです。

推薦入試で高校に進学することは私的にはあまり勧めません。

スポーツ推薦で大学に進学できるレベルであれば、推薦でもいいかもしれませんが、多少スポーツができて推薦の声がかかっている人であっても、大学進学を考えているのであれば一般入試で合格を目指してください。

ちなみに、私の教え子に現役のプロ野球選手がいますが、その子の親はスポーツができるだけではダメだという考えから進学先はほぼ決まっていましたが、最後まで勉強をさせていました。実際に偏差値50以上を常にとっていました。

彼が中3の時に腕相撲をしたのですが、瞬殺されました。まさかプロになるほどスゴイ子だとは思っていなかったのでプロになったときは驚きました。彼がプロになってから1度だけ電話で話したことがありますが、もう遠い存在で少しだけ悲しいです。

スポーツでそこまですごい結果を出していないのに筑紫丘に推薦で合格した生徒が過去にいたので、スポーツができることが絶対とは言い切れません。

推薦入試で高校に合格するリスク

最後に

実際のところ、調査書をあれこれ悩んでも仕方がありません。

今、自分ができることをやるしかありません。

努力をして自分が望む結果を勝ち取りましょう。