平成30年福岡県公立高校入試

福岡県のHPで平成30年3月入試から福岡県の公立高校入試が大きく変わると明記されています。

大学入試制度が変更されることがきまり、それに合わせて高校入試も思考力・判断力・表現力を問う問題が増えることが予想されます。

受験生は果たしてどのような対策をすればいいのでしょうか。以下の順で書いています。

※ 2017年10月19日に募集要項が公開されました。

  1. 受験科目・時間割・配点
  2. 入試変更点
  3. その他変更点
  4. 思考力・判断力・表現力を問う問題
  5. H30年福岡県公立高校入試はどうなる?
  6. 対策

偏差値:北九州地区(第1~3学区)
偏差値:福岡地区(第4~6学区)
偏差値:筑後地区(第7~10学区)
偏差値:筑豊地区(第11~13学区)
参考 :志願倍率
私立 :福岡県私立高校入試情報

受験科目・時間割・配点

今までは英語が終わる時間が15時35分でしたが、平成30年度入試では16時になりました。

  • 国語:9:40~10:30
  • 数学:10:50~11:40
  • 社会:12:00~12:50
  • 理科:13:55~14:45
  • 英語:15:05~16:00
  • 数学(追加問題):15:55~16:25

配点は各科目60点(追加問題は30点)です。なお、公立高校の問題は組合立の古賀竟成館と三井中央を除きすべて同じです。公立ごとに違うと思っている人もいるみたいですが、全く同じです。

入試変更点

福岡県の公立高校入試は平成28年度に「基礎的・基本的な知識・技能を問う問題と、思考力、判断力、表現力等を問う問題及び言語活動を重視した問題とをよりバランスよく出題」するように改善が図られました。

平成28年10月20日に、平成30年度入試が平成28年度入試で改善された入試を、さらに改善することが公表されました。

「思考力、判断力、表現力等を問う問題及び言語活動を重視した問題をより一層充実」させるとのことです。

変更点は以下の通りです。

時間

国語、数学、社会、理科が45分から50分に変わります。

英語は50分(リスニングテストを含む)から55分に延長します。

英語

英語が5教科の中で一番大きく変更される可能性が高いです。

リスニングテストが10分から15分に増えます。筆記テストは今のまま40分で行われます。 

リスニングの配点が17・18点だったものが20点に増えます。

おそらく、出題のされ方も異なるはずです。

全く形式を変えることはしないと思われますが、今までの問題に、新しい問題を加える形で問題数を増やしてくる可能性が高いと思います。

数学の追加問題

筑紫丘・明善・嘉穂の理数科で実施されていた数学の追加問題が廃止されました。

廃止された理由を少しだけ考えてみました。

  1. わずか3校しか利用しない追加問題を作成するのが面倒
  2. 試験時間が長くなったので追加問題をする時間が無くなった
  3. 問題形式が大きく変わり追加問題を出す必要がなくなった

廃止された理由が3番目だとするなら、平成30年度の入試は今までの対策だけでは不十分になるはずです。

今年はどのように対策をすればいいの、私自身かかなり悩んでいるところです…。

その他変更点

学力検査とは異なる部分の変更点をまとめています。

特別申請書

今までは通常の方法で受験することが難しい人は特別措置申請書を提出しなさいとだけしか書かれていませんでしたが「身体の障がいや発達障がい等のため」という表記が加わりました。

なお、特別措置申請書は2017年12月8日までに志願予定の高等学校長に提出する必要があります。

追選抜(インフル追試)

公平性確保、日程的なこともあり今までは実施されていませんでしたが、平成30年度入試からインフルエンザなどで受検できない場合(30年度は3月7日)は追選抜を受検することができるようになったみたいです。

追試の内容は小論文・面接だけで、英語・数学・理科・社会・国語の問題が課されないとのことです。

小論文・面接は複数人によるとしても、主観が絶対にはいるので、公平性の確保は絶対的にできなくなるので少し問題だと思います。

福岡県によると、推薦入学も同じ「小論文・面接」だけで合否を決めているから学力の判断はできると言っているみたいですが、一般入試と推薦入試は異なります。

実力テストが苦手で定期テストで高得点が取れる人にとっては明らかに大チャンスです。

とはいっても、追試を受けるのは心理的に不安になるはずなので、本当に試験を受けられないくらい症状がひどい場合を除き、追試を受けようとする人はいないと思います。

かりに、追試でトップレベルの高校に合格してしまった場合、「あいつ、追試で合格したんだって」と言われてしまう人が出てくるかもしれません。

試験問題を見れば、その高校を受験する人ならどれくらいの点数になるかは予想できるはずなので、追試でも5教科を受けたほうが不公平感ないはずです。

なお、追選抜の受検を希望する場合、平成30年3月7日(水)正午までに中学校長を通じて志願先高等学校長にその旨申し出る必要(医師の診断書を必ず提出)があります。

入学選考料

平成29年7月5日からの大雨による災害の被災者は受験料が免除されます。

直前期:入試直前期に注意すること

思考力・判断力・表現力を問う問題

思考力・判断力・表現力を問う問題はそもそもどういうものなのでしょうか。

中学の入試問題(例:東京都立両国高等学校付属中学の適性検査1や東京都立桜修館中学の適性検査2)でそれらをモロに問う問題があります。

パッと見ただけで、単純な暗記だけでは解けそうにない感じを受けるはずです。

両国中学の問題5は

『今の日本』にはどのような『馬車』があると考えますか。また、あなたが考えたその『馬車』の問題を課題発見的に解決するためにはどうすればいいと考えますか

という問です。答えは受験生の数だけ無限にある問題です。

桜修館中学の大問2の問題1・大問3はそれぞれ

「準備した図4とを組み合わせ、表と図から考えることができる大田市場に入荷しているピーマンの産地の特色について説明しなさい。」「それぞれの条件を選んだ理由を、実験ア~クのうち二つを比べて説明しなさい」

という問があります。自分の持っている知識をもとにその理由を自分の言葉で出す問題です。

これらの問題を解くためには、難しい公式を覚えたり大量の暗記は必要ありませんが、文章・図などを読み取り質問の内容を理解し、自分の持っている知識を利用して解答を導き出す必要があります。

ですので、普段から文字を読んだり、物事を自分で考える癖のない子には解くのが難しいはずです。

これが、思考力・判断力・表現力を問う問題です。

H30年福岡県公立高校入試はどうなる?

直近2年の福岡県入試(それを基に問題を作成しているフクトも)をみても、答えが一つでないことに対し、与えられた資料や文章をもとに自分の持っている知識と考えを利用して答えを導き出す種の思考力・判断力・表現力を見る問題は、社会の総合問題やも若干それに近いですが、国語の作文を抜かして見られません

出題されるとしても条件記述問題がその大半です。

出題形式

入試問題が大きく変化する可能性があるといっても、上にあげた中学の適性検査のような問題が大量に出題される可能性はものすごく低いです。

理由は次の3つです。

  • 過去問を基準に問題が作られる
  • 採点が曖昧になる
  • 努力を継続してできる力を見たい

過去問が基準

これまでも少しずつ入試問題が変化してきていますが、過去問と全く異なる問題がいきなり出されることはほとんどありませんでした。

入試が新しくなるといっても、これまで通り過去問を軸に問題を作るはずです。

なのでそれまでの出題形式と全く異なる形で作られることは考えにくいです。

採点が曖昧になる

中学の適性問題で出されるような、答えが1つではない問題が(例:自由記述形式が国語の作文)理科・社会でも出されたら採点基準があいまいになり採点可能性が低くなります。

ただし、思考力・判断力・表現力を確認できる問題が今までよりも難しい形で出されるかもしれません。

これまでの条件付き記述問題の資料やグラフを今までよりも複雑にし、知識だけでなくその場で文章を読んで理解し、解答の理由を自分の言葉で答えさせる問題が出題される可能性は十分あります。

受験生の努力を見たい

勘違いしている人も中にはいるみたいですが、新しい入試制度になるといっても暗記が不要になるわけではありません。

理科・社会の問題、国語の文法と漢字、英単語・英文法は今まで通り暗記量がものをいうことに変わりはありません。

暗記があることを前提に、思考力などを問う問題が作成されるのだから当然です。

もし、知識がなくてもその場で文章を読めば答えを出すことができる問題ばかり出されたら、努力を全くしない受験生が高得点を取ってしまうことも考えられます。

また、全く形式を変えて新しい入試問題にしてしまうと、過去問をしっかりと研究し何をすれば合格に近づくかを分かったうえで努力をした人に不利になります。

普段から努力をし、かつ、思考力などを問う問題に対応できる生徒を求めている高校が努力をした生徒が不利になるような問題を作る可能性は限りなく少ないです。

なので、入試が大きく変化するといっても出題形式が全く異なるような問題ばかりが出されることはまず考えられません。

参考:福岡県高校入試情報

対策

入試問題が変わったとしても知識があれば解ける問題が多くを占めるはずなので、筑紫丘・修悠館・福岡高校などの上位公立高校を受験しない限り限り、特に新しい対策を取らなくても合格最低点がとれるはずです。

ですので、入試が変化するということにそこまで気にする必要はなく、塾に通っている人は塾の指示に従って普段通りの勉強をしていれば大丈夫です。

トップレベル校を受験する人は念のため、「他県の入試問題を利用して様々な問題に触れる」、「新聞の社説を要約」、「政治・経済・社会のニュースを普段から見るようにし世の中で何が起こっていて自分ならどう考えるか」、などをすることを勧めます。

暇な時間を利用して「公立中高一貫校の適性問題」を解くのもいいかもしれません。

以下、各科目について私の考えを書いておきます。あくまでも私の勝手な考えなので参考程度にしてください。

国語

大きな変化はないはずです。H28・29年の過去問をしっかりとみて普段の勉強で何をすべきかを考えてください。

得意・不得意が一番表れてしまう科目です。できる人は何もしないで高得点、できない人は対策を繰り返しとっても平均前後というのが国語です。

フクトで常に45点以上を取っているような国語が得意な人は、作文以外の対策だけをすれば十分だと思います。

逆に常に偏差値50を下回る人は受験する高校にもよりますが、最低限の対策を取る必要があります。

漢字が苦手なら漢字の暗記を毎日行うべきですし、文章題が苦手な人は他県の公立高校の問題を利用して説明的文章をたくさん解く必要もあります。

作文対策はすべての受験生がすべきです。H28・29年の作文問題をもとに対策を取ってください。

得意・不得意があらわれる科目ですが、全く勉強をしていない人にとっては知識がなくても解ける問題が多くを占める国語の点数が一番よくなることがあります。

参考:公立高校国語の作文対策

数学

数学の問題は大H28・29年のような形で問題が作成されると思うので、上位校を目指す人以外は今までと同じ対策をしていれば大丈夫だと思います。

数学が極端に苦手で、どれだけ勉強をしても1次関数の文章題・図形問題ができない人は、大問1で可能な限り点数が取れるように計算問題ができるようになってください。

数学があまり得意でない人は、大問1で満点、その他の大問は難問を捨てても構わないので基本的な問題には対応できるようにしてください。それができれば40点以上は取れるようになるはずです。

偏差値60以上の高校を目指す人は「数表を使った規則性に関する問題」や「図形の相似・三平方の定理の融合問題」に対応できるよう、塾の指示に従っていろいろな種類の問題をたくさん解いておいた方がいいと思います。

社会・理科

今までと同じような、用語・記号・記述・作図・資料読み取り問題が出されるはずです。

上で例に挙げた中学入試の適性問題2のような形で問題が出されたら話は変わりますが、あまりにも過去の問題と異なりすぎる出題になるので少なくともH30年度の入試には出されないと思います。

仮に適性問題のようなものが出されたとしても、大部分は今までと同じような問題になるはずです。

つまり、暗記科目であることには変わりがないので今までの勉強のやり方を変える必要はありません。

必要なのは暗記と資料・グラフ・データの分析に対応できるように必要十分な量の演習問題をすることです。

思考力が必要?

社会・理科も思考力などが必要だから単純な暗記では問題を解くことができなくなるという人もいますが、そんなことはないです。

あいまいな知識では正解を出すことができない問題や複合的な知識が必要な問題が出されているので、それが思考力を問う問題と言われたらそうかもしれませんが、思考力よりもどれだけ暗記ができているかのほうが問題を解くために大切です。

与えられた資料などをもとに「あなたならどのように対処しますか?」というような問題が出されない限り社会・理科は暗記科目でしかありません。

英語

リスニングの時間と配点が変わることから、これまでにない問題が出題される可能性が高いです。

とはいっても、特に焦る必要もありません。

というのは、英語で点数を取るためには、英単語の暗記と文法の理解ができているかどうかが重要なことには変わりはないので、特に何かを意識して新しい勉強をする必要がないからです。

リスニング対策

リスニング問題を解けるようになるにはは「たくさん英語を聞くことが良い」と指導を受けた人もいるはずですが、それだけではリスニング力は上がりません。

リスニング対策で一番重要なのことも単語の暗記と文法の理解です。

入試問題の英単語の1割以上が分からない程度の単語力、複数形・比較級・不定詞などの文法がほとんど理解できていない、そのような状況でリスニング問題をたくさん解いたところで、多少は英語に慣れて点数が上がるかもしれませんが、高得点を取ることはまずできないでしょう。

リスニング対策をするのは、必要十分な単語力と文法力を身に着けてからです。それができてから過去問を何度も聞けば納得できる点数が取れるようになるはずです。

参考:自由英作文対策