『正義の教室~善く生きるための哲学入門』

たぶん今年読んだ本の中でこの一冊を超えるものは出てこないと思います。

面白すぎです。

 

第1章から第9章まで、できればプロローグとエピローグ含め、

1日に1つずつ、11日で読むことを勧めます(長い章もあるので、11日以上かけて読むのもあり)。

プロローグは短いのですぐに読み終わると思いますが、そこで一度止まってください。

 

哲学をまったく知らない人には

もしかすると、4章くらいまでは何が面白いのかわからないかもしれませんが

書かれてある内容がどういうことなのか、一つ一つ自分の中に落とし込んでみてください。

 

読者対象は高校生以上です。

そこまで難しい内容ではないので、中学生も読めなくはないですが

中学生に読ませて良いかは微妙なところなので

中学生に読ませるかどうかは、親が読んでから決めたほうがいいかもしれません

 

不必要に本の内容に触れてしまうとこの本の面白さがなくなるので

気になった方はアマゾンの内容紹介だけを読んで、購入をするかどうか決めてください(レビューは読まないことを勧めます)

正義の教室 善く生きるための哲学入門

 

 

 

タイトルに「哲学入門」とあります。

それをみただけで「難しい」「つまらないだろう」と思われるかもしれません。

事実、哲学の本は「入門」と書いてあっても、普通の人であれば数ページめくっただけで読むのをあきらめてしまうくらい難しいのが通常です。

しかし、この本は「哲学」の話ではありますが、ストーリー仕立てになっていますし、設定が「高校の授業」になっていて、普通の哲学書とはまったく別物です。

本当に読みやすいです。

活字に極端な拒否反応を起こしていない限り、だれでも読めるはずです(深く読もうと思えばかなり深くなるのですが…、私は10時間くらいかけて読みました。普通の哲学の入門書であれば私には10時間で読み終えることなど不可能)。

もしかすると、

哲学のことまったく知らない人、興味のない人でも、

読み終えた後は

「哲学ってすごくね?」

「哲学って怖くない?」

「哲学って面白いかも?」

となっているかもしれません。

 

特に、私のように「哲学って難しい」と

「哲学」の「て」をほんのほんのほんの少しだけカジっている人が読んだら

もう、面白すぎて止まらなくなるはずです。

 

ちなみに私が哲学に関心を持ち始めたのは教育学者であり哲学者でもある「苫野一徳」先生の『教育の力』を読んで面白かったので、ほかの本も読んで見ようと思い『どのような教育が「よい」教育か』を読んで何を書いているのか全く分からなかったのがきっかけです(数年前まで「哲学」という言葉があることくらいしか知りませんでした)。