中高生は心理的にも不安定になる時期だと思います。
「人生って楽しいですか?」
そのようなことが気になる子も多いはずです。
目次
人生って楽しいですか?
楽しいものかもしれませんし、つまらないものかもしれません。
自分の人生が楽しいかどうかって、今の自分が今の日常生活をどのように感じているかが大きく影響していて
今楽しいと思っているなら、過去に悪いことがあったとしてもそれはすべて水に流れ、人生を楽しいと思えますし
今楽しくないと思っているなら、過去に良いことがあったとしてもそれが水に流れてしまい、人生を楽しいと思えなくなります。
いま、人生がつまらないと思っているのなら、おそらくそれは今の生活になんらかの不満を抱えているからかもしれません。
ただ、中学生くらいの年齢は大人になる一歩手前で、心理的に不安定になることもあるので、不満のあるなしに関わらず
「何のために勉強しているんだろう?」
「自分の人生って何だろう?」
「何のために生きているのだろうか?」
と、自分だけでなく、多くの子が同じことで悩んでいるはずです。
悩むことで、何も手につかずに、不安だけが高まるかもしれませんが、
そういった、答えのないことに悩むことって貴重なことだと思います。
だから、考え続けても自分で納得できるような答えがでてこないかもしれませんが
悩み続けてもいいと思います。
与えられたものをやらされるだけの今に疑問を持っているのであれば、誰かに「勉強ってなんでするの?」「人生って何?」と自分の疑問を投げかけてみてもいいと思います。
思春期の心の病
少し古い冊子なのですが「思春期の心の病」に以下のようなことが書かれています。
こころの病は、できるだけ早く発見して治療や支援を開始することが望ましいのですが、家族や教師が思春期の普通の“悩み”と“病”を識別するのは、簡単ではありません。
誰もが経験する悩みだろうと思ってほうっておいたら、病気がどんどん悪化していった、というケースもあります。
思春期のこころの病は、発見と回復に果たす家族や教師の役割がとても大きいのです。
「単なる悩み」だとそのまま放っておいては、悪化してしまうこともあるみたいなんです。
私も大学に入りなおして心理学を勉強するまではこのようなことを全く知らなかったのですが、おそらく小中学生の子のいる親御さんの中にもこのことを知らない方がいるはずです。
このような冊子を読んでしまうと、不安を抱えている子を持つ親の不安を単に増長させてしまうだけかもしれませんが、そのような不安を子供が持つ前に読んでおけば早く症状に気づける可能性もあります。
読むときは流し読みをするのではなく、ゆっくりと時間をかけて読むことを勧めます。
中高生の子を持つ親に向けた冊子のようですが、個人的には小中学生の子を持つ方が読んでおいた方がいいと思います。
リンク先に書かれてある内容をさっと把握できるように、以下、小見出しをリスト化しておきます。
思春期とこころの病
- 思春期とは
- 思春期の特徴
- 人生の悩みか病気か
- 専門家に相談したいとき
- みんなで支える
専門家に相談したいとき
- 本人が感じている苦痛がとても強い
- 学校生活、家庭生活に著しく支障がある
- 社会とのかかわりがほとんどない
こんなことを言われたら
- ◉食欲がない・眠れない
- 思春期にはよくあることです
- 精神疾患の可能性もあります
- ふだんから把握を
- ◉もっとやせたい
- ダイエットの時代
- 拒食症
- 過食症
- 何か楽しめることを
- ◉人と話すのが怖い
- 仲間といることの緊張
- 対人恐怖
- “気にしないように”は効果がない
- さまざまな疾患の可能性
- ◉みんなが自分の悪口を言う
- 思春期危機
- 統合失調症
- 妄想や幻覚を否定しない
- 病識がないとき
- さまざまな疾患の可能性
他にもいろいろな症状を挙げているので、思春期にかかりやすい心の病について最低限のことがこれを読むことでわかるはずです。
※この冊子はDSM-4-TRの時に書かれたものなので若干古いですが、症状自体に違いはないので今でも十分参考にできるはずです。
14歳からの精神医学
冊子ではなくもう少し具体的な例で知りたいという方がいたら
「14歳からの精神医学」がお勧めです。
精神科医である著者が実際に出会った子供の話を、本人が特定できないよう細部を変えたり、何人かのエピソードを組み合わせてストーリー仕立てした内容になっているので、実際の情景を思い浮かべやすく、心の病がどのようにして引きおこる可能性があるのかが分かります。
14歳の子(中学生)が読むことを想定して書かれた本ですが、思春期の子供を持つ親すべてに勧められます。