第1章だけでもいいので本屋で立ち読みしてもらいたいです。

タイトルから想像していた内容とは全く違ったのですが、子育てをする親なら読んで無駄になることはないと思います。

 

英語が本当に必要なのか?しっかり考えようよ。

という内容もありますし、「演劇」をやることがどのようにプラスに働くか

基本的に分かり合えない人間同士が、いかにして生きていくか

本を読む中でいろいろなことを考えさせられました。

英語に関して私は以下のように考えているので、もしかしたら、私の感覚に刺さっただけかもしれませんが、中学生くらいまでの子供がいる方すべてに勧められます。

 

TOEIC860以上、英検準1級合格など資格試験のための中途半端な英語を身に着けても意味がない。

小さいときから必死に英会話スクールに通わせたところで、その中途半端な英語力すら大半の人が身に着けることが出来ないのだから、英語なんかの勉強のために時間もお金も無駄にするのはもったいなさすぎます(ネイティブ並みにしたいなら本気で英語を学べる環境に置くしかない(一部の例外の子を見て同じことが出来ると思ってもいけない))。

もちろん、それを無駄と思うか投資と思うかは個人によってことなるので、英語を教えることがいいか悪いかと論じているわけではありません。

ただ私の感覚としては、状況に合わせて自分で行動できる力、論理力・読解力・数学などの能力を身に着けるほうが先のような気がしてなりません。

受験産業にあおられ英語が大切だと思い込んでいる人がいるとすれば、本当に英語が必要なのかを考えるべきだと思います。

「英語は大切だ」

という声をあげる人の中には中国・韓国との比較をする人も多いです。

しかし、残念だけれど日本のような、斜陽国家ではあるが、世界第3位の経済大国、海外に目を向けなくても日本語さえ使うことが出来れば、今のところ、困ることがない国は

中国(地域によってはもともと英語を使っているところもある)・韓国とは置かれている環境が異なります。

私が大学時代に知り合った中国人・韓国人は英語もそこそこできて日本語は日本人と同じレベルで(比べる人によっては日本人以上に)話していました(それが標準とは限りませんが)。

なぜそこまでして中国人・韓国人が、英語+α第三言語がある程度できる人が一定数いるのは内を見ているだけではどうにもならないからなのかもしれません。

もしそうだとしたら、日本に住んでいる子に同じことを要求するのは難しいはずです。

 

子どもたちの時間が無限にあるのならいろいろなことをさせてあげられるかもしれないが、時間は有限です。

限られた時間の中でいかにして子どもにとって必要な能力を高めてあげられるか

それを考えることなしに、英語の勉強に必死になってももったいない。

幼稚園児や小学生にムキになって(中途半端に)英語を教えることが本当の子供のためになるのか。

英語に限るわけではありませんが、子供に何かをさせるときはそれが本当に必要なコトなのか(ただ世間にあおられているだけなら危険だと思う)、それをさせて子供が過度の負荷がかかっていないかを考えることは大切だと思います。

仮に受験のための英語でいいのなら、私のように高校1年の時に英検5級に合格できないくらいの実力から高校3年のときに英検2級に余裕(満点に近かったと記憶しています)で合格できる実力にはなるのですから、無理に小学生の時に塾に通ってまで英語を習う必要性はそこまで高くないと思います(「私の偏差値推移」)。

そんなことよりも、小学生の時は小学生だからこそやっておいたほうがいいこと(それが何なのかは親が決めることになるので、それが英語だというならそれはそれで仕方がない)をしたほうがいいような気がします。

 

平田オリザとは全く関係ない話になってしまったので最後に。

平田オリザのことをずっと気になっていたものの本を読むのが初めて(共著では読んだことがある)で

今回初めて彼女の本を買いました。

しかし、カバー袖を見た瞬間衝撃が走りました。

平田オリザは男性だったのです。

山田ズーニーさんを男と勘違いしていたときと逆な驚きでした。

英語早期教育はダブルリミテッド?