【ハマるおうち読書】家でできる小学生のうちに読書習慣をつける方法

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子どもたちに本を好きになってもらいたいけれど、どうすればいいのかわからない。

小学生のうちに読書習慣をつけさせたい。

そんな思いを持つ保護者に向けて、今回は『ハマるおうち読書』という本の内容をもとに、家庭でできる読書習慣の育て方について紹介します。

タイトル 東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書
著者 笹沼颯太
出版社 ディスカヴァー・トゥエンティワン 出版年月日 2024年5月24日

著者は「読書習慣が身につくと、動画を見る時間が減り、本の内容について親子で話す時間が増え、必要な時に必要な本を選び、自分で学習する力が育まれまれる。この『自分で勉強できる力』こそが、将来の大きな武器となる。つまり、読書ができれば、他のことは何とかなる」。といったことをこの本を通じて主張しています。

私もこの部分には完全に同意していて、読書は子どもの成長に大きな影響を与えると思っています。

 

家庭でできる具体的な方法がたくさん書かれているので、子どもの読書習慣について悩んでいる方は、ぜひ手に取ってみてください

なぜ読書習慣が大切なの?

読書をすることで得られる力は、単に知識が増えるだけではなく、以下の4つのメリットを挙げています。

  1. 学びに向かう力
  2. 言葉を使いこなす力
  3. EQ(心の知能指数)を高める力
  4. 自分を変える力

本を読むことで、どんな内容でも自力で調べ、深く理解する力が身につきます。

これは学校の勉強だけでなく、将来にわたる学びの基礎となります。

たくさんの言葉に出会うことで、自分の考えを正確に表現したり、相手の気持ちをより深く理解したりする力が養われます。

語彙力が増えれば増えるほど、思考の幅も広がっていきます。

また、小説などを読むことは、登場人物の感情や考え方を想像する助けになります。

これにより、他人の気持ちに共感する力が育まれ、人間関係を築く上で大切な土台となります。

さらに、本の中には、自分とは異なるさまざまな考え方や価値観が詰まっています。

新しい考えに触れることで、新たな発見があったり、他人の意見を素直に受け入れ、自分自身を成長させたりするきっかけになります。

読書嫌いが勉強にも影響する?

YouTubeなどの動画を気軽に楽しめるようになったことで、読書から離れてしまう子どもが増えています。

内閣府が2022年におこなった調査によると、小学生の1日の平均インターネット利用時間は1日平均213.7分(約3時間半)にものぼります。

動画は受け身で楽しめますが、読書は自分で文字を読んで内容を解釈しなければなりません。

この「自分で読む」という点が、読書離れの大きな原因になっていると考えられます。

また、読書が苦手な子は、勉強も嫌いになってしまう傾向があります。

教科書や問題集には必ず文章が書かれているため、読むことに苦手意識があると、すべての教科が大きな負担に感じられてしまうからです。

文章を読むのが嫌いだから勉強も嫌い、という悪循環に陥ってしまうことも少なくありません。

その結果、テストの問題文が理解できず、知識があっても答えられない、という事態も起こりえます。

子どもの発達に合わせた本の選び方

読書嫌いな子どもをなくすためには、本との偶然の出会いも大切です。

子どもが読書に興味を持つよう、親が「偶然の確率」を高める環境を整えてあげるとよいみたいです。

その際に重要となるのが、以下の2点です。

  • 子どものレベルに合わせる
  • 子どもの「好き」を把握する

著者は独自の指標で本の難易度表を作っていますが、それはあくまでも目安です。

子どもの読解力には個人差があるため、本の難易度は年齢だけで決めるのではなく、発達状況に合わせて選ぶのがよいと述べています。

また、難易度だけでなく、子どもが何に興味があるのか、どんなキャラクターが好きかなどを親が把握することも大切です。

興味のある本なら、多少難しくても子どもは自分から進んで読み始めることもあります。

コラムでは、「かいけつゾロリ」シリーズを卒業した子どもが、次に読む本が見つからず読書をやめてしまう「アフターゾロリ問題」についても触れられています。

このような時に親がサポートすることで、「これなら読めそう」「読んでみたい」と子どもが納得して本を選ぶことが重要だとしています。

本書を読むうえでの注意点

子育て中の親に向けた「子どもに読書習慣を付けさせるための本」としては最高にお勧めできる一冊であることは間違いないですが、少しだけ注意しておかなければならないこともあります。

まず、著者が澤田英輔(あすこま)先生の授業を受けていたということです。

あすこま先生は軽井沢風越学園の先生をしていますが(苫野一徳先生など、すごいメンバーがそろった学校)、それまでは筑波大学附属駒場中高の先生でした。

つまり、著者はもと筑駒生という分けなんです(当然のように東大に進学しているみたいです)。

このことから、著者のIQは平均値を大幅に上回っているということは間違いなく、本を読んでいると、「ある程度勉強ができるからできることでもあるよな~」と思える部分もあります。

本を楽しむためには最低限の理解力や感性も影響するので、中には本を楽しめない子も確実にいます。

もし、本を読ませようとすると、極端に嫌う様子が見られる場合は一旦本から距離を置くことも考えなければなりません。

もちろん、子どもの脳は年齢とともに発達してくので、今は本を読めない子も将来読めるようになることもあります。

現時点で読めていない状況がみられるなら、より読みやすい本にするか、読めるようになるまで待つほうがいいかもしれません。

読中読後に思ったこと

以下はこの本を読んで私が思ったことを書いておきます。

 

「本を読むことで興味関心が広がり、関連した本を手にする」というようなことが書いてありましたが、私が新しい本を選ぶときもまさにそれです。

本を読んで「この内容もう少し知りたいな」と思ったり、本の中でお勧め本が紹介されていたらそれを読んだりと、本を読めば読むほどさらに本を読みたくなるわけですね。

 

「勉強嫌いは読むのが嫌いだから」とありましたが、確かにそれはあるんですが、「読めないから嫌い」ということも考えられます。

人間には個人差があり、努力ではどうにもならないこともあります。

読んだ内容を理解できなかったり、記憶にとどめることができず読んだそばから忘れてしまうなんてこともあるでしょうし、そもそも文字を読むことに苦労するなんてことだってあります。

このような場合、文字ばかりの本を読むのは苦痛でしかないはずなので、絵が中心になっているものを選んだり、読む以外の方法を探す必要があると私は思います。

子どもが極端に読むことを嫌っている場合は、その状況を観察してあげることが大切です。

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