新学習指導要領改定案のポイントをまとめておきました。
目次
スケジュール
小学生
2017年度は周知・徹底期間です。
2018・19年度が移行期間、20年度から全面実施されます。
中学生
2017年度は周知・徹底期間です。
2018~20年度が移行期間、21年度から全面実施されます。
高校生
2017年度に改定されます。
2018年度が周知・徹底期間で、19年~21年度が移行期間、22年度から全面実施です。
大学入試改革
今回の改定は、大学入試改革を意識した改定ともとらえることができます。
大学入試制度が変わったとしても、おそらく中学校の授業は今の形から大きく変わらないはずです。
一方通行の授業しか受けてこなかった人がいきなり「授業のやり方を対話型にしろ」「教えるのではなくファシリテーターになれ」と言われても難しいからです。
外部から講師を招くことが当たり前になるなどしない限り、教育改革は失敗に終わる可能性のほうが高いと私は思っています。
英語
小学生
小学5・6年生は英語が正式教科になります。
それに伴い、現行の指導要領で小学5・6年で行われている「外国語活動」が小学3・4年生に前倒しされます。
「外国語活動」は「聞く」「話す」を中心に英語に慣れ親しむことを目的にしていますが、教科化されることで「読む」「書く」も加わることになりました。
授業は小学5・6年生で年間70コマに倍増、3・4年生で35コマが新設されます。授業時間は増えますが、他教科のコマ数は削減されないみたいです。
扱われる単語数は小学3~6年で700語程度になるとあります。
中学生
英語の授業が英語で行うことが基本になるみたいです。
扱われる単語数は中学3年間で1200語程度から1800語程度になる見込みだそうです。
個人的に思うこと
英語の授業を英語で行うなど果たして何パーセントの先生ができるのでしょうか。1%もいないのではないでしょうか。
外国人教師に活用を前提だとは思いますがすべての中学生に英語教育をすることにどれだけの意味があるのか疑問でしかありません。
全員に均等な英語教育をするのではなく能力と感心によってクラス分けをすべきだと思います。
英語を本気で勉強したい子を対象に深い授業をし、全く興味のない子には他の勉強をさせるべきです。
全ての子を平等にやろうとしても、学力較差はでます。
数学・算数
現行では中学1年で扱っている「代表値」を小学6年生に移行されます。
高校で教えている「四分位範囲」、「箱ひげ図」が中学2年に前倒しされます。
学校で教えるている数学・算数が実社会のつながりが弱いという指摘がされていますが、新・指導要領では工夫がされるみたいです。
個人的な考え
社会につながるように数学・算数を教えようとしても、個人的には意味がないと思っています。
無理やり社会生活に数学を結び付けて「ほら、数学って社会でも役立つんだよ」というようなことを言っている人もいますが、本当にそうなのでしょうか。
以前テレビの番組で、「森の中で拾った丸太の体積を求める」というようなものがありました。授業でやっていることはものすごく納得できたし、子ども達に楽しく学ばせるということにも賛成できました。ものすごくよい授業で関心しながら見ていました。
しかし、「丸太の体積を求める」ことなど社会生活ですることなどよほど特殊な状況になければしないはずです。それを無理やり社会につなげようとしているだけだったので、その点だけは疑問に感じました。
社会生活で数学・算数が必要になるとすれば、買い物をするときくらいのような気がします。無理やり子供たちに「社会に関連するんだよ」と言っても、子ども達は賢いので「そんなことないよ」と思うはずです(こどもたちは優しいので、大人たちが喜んでくれるような対応を取るので大人たちが自己満足する結果に終わると私は思います)。
国語
小学校で学ぶ漢字数が1006字から1026字に増えます。
社会
主権者教育を今以上に小中学校で学ぶことになりそうです。
小学6年で学ぶ江戸幕府の「鎖国」が「対外政策」に変更されるみていです。また「日華事変」が「日中戦争」に変更されるみたいです。
竹島と尖閣諸島が「わが国固有の領土」として明記されるみたいです。
理科
東日本大震災、特に東京電力福島第1原発事故を踏まえたものに変更されます。
放射線に関んする内容が現行の中学3年に加え中学2年生でも学ぶようになります。
プログラミング
小学生
必修化されます。教科化(成績が付く)にはなりません。
総合的な学習の時間などで必ず1回はプログラミングの体験をするという程度で、本格的なプログラミングの勉強をするわけではないようです。
中学生
技術・家庭科の技術分野でプログラミングが扱われるようになるみたいです。