西南学院大学英語の傾向」でも触れた通り

2021年度入試で西南の英語に若干の変化がありました。

その中でなぜか残ってしまった文法問題に

並び替えをして不足するものを選ぶ

というものがあります。

この問題

癖が強い

ですよね。

簡単な単語しか答えにならない

あの問題の答えになるのは

  • to
  • at
  • far
  • for
  • up
  • of
  • in
  • with
  • from
  • by
  • around
  • across
  • off
  • until
  • have
  • had
  • need
  • lend
  • let
  • make
  • did
  • is
  • be
  • been
  • how
  • why
  • than
  • feet
  • myself
  • much
  • last
  • no

といった中学生でも知っている簡単な単語だけです。

難しい単語を書かせることはない

これを知っているだけでも無駄に単語を考える時間は省けますよね。

最初にやること

私がの問題を解くときに最初にやっているのは

並び替えではありません。

日本語と英語を照らし合わせて

この単語がなければ成立しない

というものを見つけ出すことです。

この問題の多くは

 awake to find oneself

といった熟語や

2021年2日目の問題の

「向かいのビルにある」

とあるのに

「across」

がない

といった単純なものです。

2021年の2日目には

隣の部屋からひどい物音がしたので、私は眠りにつくことが出来なかった。

The terrible noise {kept / out of / the / next / coming / me / room} going to sleep.

が出されましたが

見た瞬間並び替えとは無関係に

「keep+人+from ~ing」

「from」がないんじゃない?

となんとなく分かってしまいますよね。

仮にこれに気づけないのであれば、まったく勉強が足りていないだけです。

 

4日目のF日程の問題なんて(c)は若干時間がかかるかもしれませんが、そのほかはありえないくらい簡単でした。

(a)~してから時間が経つ

「It has been 時間」の「been」がない

(b)~するより・・・したほうがいい

「rather than」の「than」がない

(d)提出する

「turn in」の「in」がない

(e)~できない

「there is no ~ing」の「no」がない

並び替えなどせずとも、各問題10秒もあれば答えを推測できますよね。

少なくともうちの塾ではこれらすべてを授業で取り上げたことがあります(塾・予備校ならどこでもやっているとは思いますが)。

「It has been[is]時間」に至っては4回は取り上げたと思います(4回も取り上げたくなくても取り上げなくてはならなくなる)。

覚えろと言っても覚えてこない生徒が多いんですよねなぜかこれ。

うちの塾の宿題をちゃんとやってそれらを覚えれば、西南・福大の文法問題で解けない問題はほとんどなくなるのに・・・。

 

このような感じで並び替えをせずとも、答えられる問題が多くあるので

この問題を解くときに最初にやるべきことは

日本語と英語を照らし合わせて

絶対になくてはならない単語を探し出す

ことなんです(指導者によって考え方が異なると思いますが、少なくとも私はこのようにしています)。

必死に並び替えをしてこんな問題に10分~20分もかける必要はないんですね(そんなにかけていたら時間が足りなくなって当然です)。

どれだけ遅くても5分前後で解いちゃいましょう。

他にも

今さっと手にした問題(2008年)に

ビルこそ、その仕事にうってつけの人だと思われた。

{right / Bill / thought / be / was / man / the} for the job.

というものがあるのですが

英語を見た瞬間に「be」を使うには「to+動詞の原形」にしなくちゃいけないんじゃない?

と思いつきますよね?

 

過去問を解いて西南の問題を全部解き終わるのに時間的余裕がある子は

実際に並び替えをしてみて確実に「to」が正解だという確認までしますが

若干不足してしまうという子は

この問題に時間をかけられないので

この時点であっているかどうか不安であっても「to」を答えに決めてしまうほうがいいかもしれません。

並び替えないと気づきにくい問題もある

2021年の問題には

彼女が数語語りだして初めて彼女が日本人だと気づいた。

Only after she started {few / speaking / a / I / words / notice} she was Japanese.

という問題は「気づいた」とあるのに「notice」はおかしいんじゃない?

熟語的なものもありそうにないし、とりあえず並べ替えてみようか

started speaking a few words I notice she

間違いなくこの順序だし

「that」が不足するのかな?

いや、「that」はあってもなくてもどちらでもよいから答えになるわけがない(過去問を解いていれば省略できるものが答えになることがないことは当然の常識になっているはず)。

じゃ~noticeの前に「could」か強調の「did」を入れるしかないよね

となります。

西南の問題は英語ができる子なら40分くらいで解き終わってしまうはずです。

一方、時間ギリギリまでかかってしまう子もいます。

早く解き終わることができる子は並び替え問題に無駄に時間を使うことなんて絶対にしていません。

この問題が1・2分で解けない大きな原因は

受験生として覚えておくべき熟語をしっかりと覚えていない

単に暗記不足

ということを知っておきましょう。