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「英文法123+」は関東では知らない人はいないというくらい有名な進学塾SAPIXが、トップ校を目指している中学生や、中高一貫校に通っている中学生のために執筆した参考書です。

構成

10のセクションに分かれています。P12~P239(セクション1~9)は、中学標準~発展・高校基礎レベルまで、P240~P313(セクション10)は高校基礎~標準レベルの文法事項になっています。

この参考書のタイトルの通り123項目に分け文法の解説がされています。

各項目には3~10問ほどの例題がいきなり与えられます。この構成から、この参考書は知識をゼロから身につけるものではなく、知識がどれだけあるかの確認をするものということが分かると思います。

例題のすぐ下に解説があります。間違ったところや暗記すべきところの暗記をし、知識を定着させていきます。

解説はあっさりしているので、英検3級に合格できる実力くらいでは読んでも理解ができないかもしれないです。

どうしてもこの参考書を利用したいのであれば『大岩のいちばんはじめの英文法』という高校生の基礎英文法用の参考書を併用しましょう。

この参考書を勧められる人

最初に書いた通り「トップ校を目指す中学生」「中高一貫校の中学生」に勧められます。

解説があっさりしているのは、あっさりでも理解できる実力の人を対象に書いているからです。

この参考書を使いこなすには偏差値の高い中高一貫校で授業を受けている中学生以外であれば、英検準2級に合格するくらいの実力は必要になります。

英検準2級レベルの人が使う参考書だということを考えれば、高校1年生が学校の授業の補完に使ったり、英語が苦手な高校2・3年生が大学入試の基礎固めに使ってもよいでしょう。

なお、私がこの参考書を一番使った方がいいと思うのは、独学でトップ校を目指す公立の中学生です。

全国どこでもそうだと思うのですが、地域トップ校に合格した人の大半が、中学3年を卒業する時点で英検準2級レベルの実力はあります。

公立高校の入試問題には英検準2級レベルの問題が出されないので、英検3級の実力だろうが準2級の実力だろうがほとんど差が出ません。

差がでないどころか、準2級の実力の人が3級の実力の人よりも点数が低くなることも往々にしてあります。

このことから、塾を利用せずにトップ校に合格した人は、「合格した人の間にはそこまで差はないだろう。定期テストで450点以上取っていたんだからもしかしたら高校でもトップになれるかも」と思うかもしれません。

しかし、公立高校に合格するためだけの対策しかとらなかった人は、たとえトップ校に合格できたとしても、進学後1ヶ月もしないうちに英語で挫折をする可能性が出てきます。

高校進学後は、『123+』をある程度理解できている、英検準2級レベルの人のペースで進められていくはずだからです。

だから、トップ校に進学を考えているのであれば、『123+』がある程度理解できるくらいは英語の勉強をすべきなのです。

ちなみに、トップ校を目指す塾に通っているのであれば、その授業で『123+』並みの問題を解かされているはずなので『123+』は使う必要はありません。

この参考書は「SAPIX中高部式英文法123+問題集」とセットで使うとより効果的です。