『全国高校入試問題正解(分野別過去問)』について書いています。
この参考書は直近3年に行われた都道府県公立高校入試の問題が、分野別に並べられて掲載されています(『全国高校入試問題正解』に掲載されているものから抜粋)。
分野別に並べられていることで、問題を解いていけば自分が苦手としている分野に気付くことができます。
苦手分野が分かれば、そこを重点的に勉強することで無駄な勉強を可能な限り排除することができます。
すでに、苦手分野を把握している人は、得意な分野をスルーして、苦手なところだけを解くという使い方もあります。
以下の点に注意してください。
- 数学は「数と式・関数・資料の活用」と「図形」の2冊あります。
- 国語と英語は出版されていません。
- 隔年で出版されているので、2018年1月~3月に受験をする人は1年前に出版されたものを利用するしかないので最新年度の過去問を解くことができないので注意してください。
- アマゾンで購入するとぼったくり業者が高値で販売していることもあるので、必ず書店に足を運んで購入するようにしてください(絶版になっている場合もあります)。
目次
利点
- 多くの演習ができる
- 新形式の問題に触れられる
必要十分な問題量が掲載されています。
ここ数年、全国的に入試問題が変わってきています。
なので、自分が住んでいる都道府県の過去問だけを利用して対策を取ることに、不安を覚える子もいるはずです。
この参考書なら、全国の問題が抜粋されているので、新形式の問題にも多く触れることができます。
問題点
- 解説が不十分
- 問題の難易度が分からない
- レイアウトが悪い
- 問題に偏りがある
- 社会はピンポイントで学べない
解説が不十分なので、一定の学力がなければ使いこなすことができないです。
また、問題の難易度が分からないので、受験する高校のレベルによっては、やる必要のない(解けなくても合否に影響のない)問題をたくさん解くことになってしまいます。
勉強に慣れていない子には参考書を開いただけでやる気をなくしてしまうくらい、見た目が悪いです。
全国の直近過去問だけから抜粋していること、ページ数が限られていることなどが原因で問題に偏りがあることが大きなマイナス点です(特に理科・社会)。
社会は「江戸時代の中期」「昭和」などの時代区分がされているわけではないので、ピンポイントで苦手箇所を把握することが難しいです。
対象
地元で行われている実力テストで偏差値が50台後半の高校を受験するのであれば、効果的に使えるはずです。
ただし、難しい問題も多く含まれていますし、解説が不十分なので、「他の科目が得意だから総合偏差値は高いけれど、数学だけは苦手」という子は使わないほうがいいでしょう。
また、上述の通り見た目があまり良いとは言えません。人によってはページを開いただけで、やる気が失せてしまう可能性もあります。
使い始める時期
2学期の期末テスト以降が適していると思います。
中学で習う内容を一通りやり終え、「とにかく問題をたくさん解きたい」「苦手分野を把握したい」「苦手分野だけ勉強をしたい」という人に向いています。