「望月光の古文教室(古典文法編)」について書いていきます。
構成
「本書の利用」に書かれてあることを抜粋します。
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講義形式で文法の解説をしています。「ウォーミングアップ編」、「実践編」の二部構成になっています。
まずは「ウォーミングアップ編」から読みましょう。一度読んだだけでは、なかなか理解できないかもしれません。でも安心してください。ゆっくりと、同じところを何回でも読むことで理解が深まります。
古文への苦手意識はこの本では問題になりません。先生の「例題」を追いかけていくうちに、自然と文法知識が頭に入ってくるはずです。
最初から全部読む必要はありません。気になるところ、分からないところから始めていきましょう。
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「本書の利用」は完全に古文初心者・苦手な人向けに書かれてあることからわかるように、本当に初歩の初歩の人を対象にした参考書です。
古文初心者や苦手な人が“つまづきやすい箇所”や“疑問を持つであろう箇所”はいろいろな工夫をして理解がしやすいようになっています。
もし、この参考書が合わないのであれば、「富井の古典文法をはじめからていねいに」を利用するのがいいと思います。
「基礎からのジャンプアップノート古典文法・演習ドリル」を合わせて使うとより効果的に学習ができるはずです。
なお、この参考書は文法の参考書です。読解対策をする場合は他の参考書が必要になります。
この参考書を勧められる人
古文の勉強を全くやったことがない超初心者はもちろん、古文が必要とされる大学を受験する、すべての人(レベルを問わず、本当に誰でも)にお勧めできます。
産近甲龍・日東駒専・西南・福大などの中堅私立大学を第一志望にしているのであれば、これで必要十分な文法知識が付けられるはずです。
古文単語
古文単語の参考書はたくさんありますが、自分に合うものであれば基本的に何を使ってもいいと思います。
中には、読解や文法の解説がされてあるものもあります。何がいいかは人によって異なるので受験初期段階に本屋に行って吟味してください。
なお、学校で使っている単語帳に不満がなければそれを使いましょう。無理に他の単語帳を買う必要はありません。
- 読んで見て覚える重要古文単語315
- マドンナ古文単語230 パワーアップ版
- 古文単語ゴロゴ
- わかる・読める・解けるKey&Point古文単語330
- ビジュアル図解古文単語
- 速読古文単語
- 二刀流古文単語634
- 土屋の古文単語222
- 望月光の古文単語333
- センターに出る古文単語150
- コブタン 56の例文で効率的に身につく古文単語329
- 出る順に学ぶ 頻出古文単語400
- マンガとゴロで100%丸暗記古文単語
- 吉野式ピタリと当てる古文単語 完璧バージョン
- 見て覚える 読んで解ける 古文単語330
- 覚え方別攻略 古文単語340
- 日々古文単語帳365
- 1分間古文単語240
- 新標準古文単語
ざっと調べてみただけでこれだけありました。正直、ほとんど中身すら見たことがありません。これだけ多いと参考書の研究が面倒です。単語の参考書などファーストインプレッションで決めればいいと思っているので研究する必要もないですしね。
ちなみに私現役時代に使っていたのは「マドンナ」、「土屋の古文単語222」、上に挙げませんでしたが「合格古文単語380―テーマ分類」の3冊です。
ブレまくりですね。1冊でいいのに、あれもこれもと目移りし3冊も使っていました(厳密には持っていただけ)。
英語と日本史の勉強は苦にならなかったのですが、古文が大嫌いで最後まで理解不能でした。
西南・福大受験生へ
西南・福大を受験するならこの参考書を使ってください。西南の古文は若干難しいですが、この参考書を完ぺきにすれば十分入試に対応できます。
「ウォーミングアップ編」は1回読めば何となく言っていることが分かると思います。言っていることが何となくわかってしまうので、「面倒だからもう読まなくてもいいや」と思わないでください。
何となくわかっているだけでは入試に対応できません。完全に理解するまで何度も繰り返し読んでください。
なお、知名度が高く、人気のある「マドンナ」は 西南・福大受験に適した参考書とは言えません。マドンナシリーズを使うのであれば単語・古文常識だけにしましょう。
西南・福大の古典文法の対策は、この参考書以外選択の余地は無いと思って構いません。
「この参考書が終わったら次は何を使えばいいですか?」と質問されたら、何も使わないで良いと言います。西南・福大対策の文法対策は本当にこの1冊で十分です。
配点と難易度を考えると、これ以外の文法書を使うのは非効率です。「ウォーミングアップ編」を完ぺきにしたらすぐに読解対策をして構いません。
「実践編」は2・3回読み込んだ後は、読解対策をしているときに分からない文法が出て来たら辞書代わりに使いましょう。
読解対策についてですが、学校からもらえる過去問を使えばいいと思います。
全訳がなければ不安という人は赤本を利用するか、読解対策の参考書を利用してください。