高校になってから英文が急に読めなくなったと思っている人が多いと思います。
今回はそのような人が意識してやるべきことを以下の順で書いています。
目次
文法理解ができて始めて読解ができる
文法の理解なくして、読解ができるようにはなりません。
文法理解が不十分な人は読解をする前に、文法の理解をしてください。
帰国子女など母国語並みに英語ができる人を除けば、文法の理解なくして難関大学の英語の問題で安定して合格点を取れるようになることは起こり得ないです。
「いや、文法の理解は微妙だけどそこそこ長文は解ける」という人も中に入ると思います。
私も現役生の時は文法を軽視していました。
しかし、そう言っている人の大半が、「絶対にこれが正解、間違いない、100%」
と確信が持てる問題よりも
「なんとなくこれが正解だと思う」
という感じで答えを選んでいるのではないでしょうか。
それだと合格が運に左右されてしまいます。
英語の実力が本物であれば、「なんとなくこれ」ではなく、「これが絶対に答えだ」と確信をもって答えられます。
難しい問題だったとしても
「この2つは絶対に違う。答えは2つに絞られているけれどどっちか微妙。おそらくこっちだと思う」
というように答えを選べるようになります。
もし、「文法ができなくても読解はできる」と思っている人で、
確信をもって答えられる問題が1・2割しかないのであれば、
「文法などできなくても大丈夫」という考えを改めることが成績UPに繋がるはずです。
文法を軽視すれば、ある時点で成績が伸び悩むはずです。
そして、その伸び悩みの原因がどこにあるのか分からず、最後まで不安な状況が続くかもしれません。
長文を読めるようになるには文法の理解が必要だということを忘れないでください。
5文型
「品詞・5文型の勉強をしてもよく分からない」
「別に文系を理解しなくても文法・語法を暗記すれば問題が解けるんじゃない?」
確かに、
文型の理解をするのは難しいですし
文法・語法の4択問題であれば、品詞・文型の理解がなくても解けてしまいます(実際は5文型の理解が文法問題にも役立ちます)。
しかし、文型の理解は文法問題を解くためだけにするわけではなく
一文が複雑になり、簡単に文の構造がつかめない文を読めるようになるために理解する必要があるんです。
5文型の理解と各文法事項を覚えれば
前置詞句・名詞句(節)・副詞句(節)・不定詞・関係詞などが文でどのような役割をもって使われるのかが見えてきます。
「あ~これは分詞で前の名詞を修飾しているな」
とか
「あ~、これは5文型だな。だったらOはこれでCはこれだ」
とか
「あれ、ここになんで名詞がつながっているの?おかしくない?あっ、関係代名詞の省略か」
とか
「5文型の動詞だけど、O+Cがないから5文型じゃないのかな・・・、いや、形容詞の後に名詞句が来ている、SVCOの倒置かもしれない」
文型の理解が文法を体系的にとらえるために役立つから
こんな感じに英文を読むことが出来るようになるんです。
「この単語とこの単語とこの単語とこの単語があるから、こう訳そう」
中学の時にはこれでどうにかなったかもしれませんが、
こんなやり方では複雑になった英文を正確に訳すことはできるようになりません。
文型を理解しましょう。
実は、私は文型否定派でした。
しかし、文型を意識して覚えることで確実に英文が読みやすくなった経験から文型の重要性に気づいたんです。
ネイティブでない日本人が限られた時間で英語を勉強するなら、
最初は非効率と思えるかもしれない5文型の理解
やったほうがいいです。
品詞を意識する
「similar」「society」「disadvantage」「consciously」「occupy」などの単語を長文中で見たときに
品詞がパッと出てこないなら、普段から品詞を意識するようにしてください。
5文型の理解には品詞の理解が必要です。
そして、上で書いた通り、5文型の理解は文の構造把握に必要です。
つまり、英語ができるようになるには前提として品詞を識別できる必要があるわけです。
半年~1年くらいは時間を要する
生徒に「文型を教えてください」とお願いされると少し困ってしまいます。
説明をしてなんとなくわかったようにさせることはできても、
そんな上っ面だけの5文型は使いものにならないからです。
文型の理解は人から説明をされただけでできるようになるものではないと覚えておいてください。
文型の理解は普段から文型を意識し続ける以外方法はありません。
普段から「多分これはこうなっているんじゃないかな?」と意識することで
ふとした瞬間に「あれ?なんか前よりも英語が読めるようになっている」となるわけです。
断言します。
自分の経験を通じてでなければ文型の理解はできません。
早く読めるようになる
文型の理解ができるようになってきたら、確実に英文を読むスピードが上がります。
共通テストで「時間不足で問題が解き終わらない」
ということも防げるはずです。
入試直前期になって
なんらかのテクニックを身につけて英文を早く読もうと試みる受験生がいるかもしれませんが
訳の分からないテクニックに頼らなければならない状況に陥らないよう
基本文法に加えてしっかりと5文型の理解をしてください。
早慶上智・MARCH・関関同立などの難関大学はもちろん、
西南・福大などの中堅私立大学を受験する場合も、
「文構造の理解」をできるとが合格の可能性を高めることになることは間違いないので
高校3年になる前に文型の理解ができるようになっておきましょう。
必要以上に英語の勉強をしなくてもよくなり、他の科目の勉強時間も増やせますよ♪