受験改革や受験方法の複雑化によって、最近の入試はごちゃごちゃしています。

一つ言えるのは、少なくともあと2・3年は私立難化傾向が続く可能性が高いことです。

5年くらいまでは受験すれば不合格ほうがおかしいと思われていた大学も、合格が難しくなっています。

そういうことも知らずに、「あの大学は滑り止め落ちるわけがないだろ」と勘違いしていたたら、全滅の可能性もあります。

受験に何が必要なのか事前に確認している子と、何も考えずにただ勉強している子を比べれば、前者のほうが合格の可能性が高くなるのは当たり前です。

何も考えずになんとなく勉強をするのはやめましょう。

与えられたものをただやるだけで(学校の授業をやるだけ)、自分で考えていない子が多すぎるような気がします。

何の戦略も経てずにただやみくもに勉強をするのは、スマホも何も持たずに、知らない土地にポイって捨てられて、「じゃ、1人で家に帰ってきてね、頑張ってね~」というようなもの。

当てもわからずさまよっていては目的地に早くつけるわけ上がりません。

まずは、地図を持ちましょう(なんか、過去複数の本で読んだことのあるような言い回し…です)。

変化が速すぎて何が正しいのか分からない現代社会では地図に加えて、進む方向を間違わないコンパス(自分で考えて正しい方向を探し出す力。受験学力だけではどうしようもない)も必要ですね。

私立大学難化

私大専願は共通テストを受けないほうがよい?

指導者によって考え方が異なると思います。

私は少なくとも西南福大を第一志望にしている子は「受けなくても構わない」と思っています。

基礎を築いた後は、志望大学の過去問を解いて大学独自の問題傾向に慣れればいいだけなので、わざわざ共通テストを受ける必要はないと思っています(インフルエンザをもらう可能性もありますし)。

ただ、多くの子は共通テストは受けるものだと思っているはずですし、受けたらダメという分けでもありません。

「周りには受ける人ばかりで自分一人が受けないのは不安」というなら、受けたほうがいいです。

また、共通テスト併用型で受験すると有利になる場合(特定の科目がずば抜けて得意な場合は有利になることもある)は受けたほうがいいに決まっています。

大学によっては受験者数を増やすために共通テストを受けたほうが合格しやすくなるように見せているので、そういう大学を受ける場合は共通テストを受けざるを得ないかもしれません。

 

 

※ 高校1年のころから私立しか受けないと決めるのは原則お勧めしません。国立大学を目指して数学・英語・国語の3教科をしっかりとやっておくのが一番です。そうすれば私立大学も共通テストを利用して合格しやすくなります。

文法4択問題はやらなくてもよい?

共通テストでは文法4択問題(並び替え問題や発音も)はでなくなるみたいなので、対策を取らなくてもよいか?

これも、微妙なところです。

4択問題がでないのなら、長文読解の参考書に出てくる文法の解説を読み、必要に応じてフォレストやエバーグリーンなどの総合文法書で確認をすればいい・・・と思います。

ただ、私立大学では4択問題が出題されなくなるかどうかまだわからないので、一般選抜で受験をする人は絶対に対策を取る必要がありますし、

仮に一般選抜を受けないとしても、4択問題を利用して文法を理解しているかどうかの確認に使えます。

私の感覚としては、4択問題が出なくなることで文法をおろそかにする子が増え、全体的に英語が出来なくなるんじゃないかな~と思っています。

 

もし自分が現役で、国立大学を目指すのであれば、4択問題の対策をゼロにすることはないにしても、そこまで必死にはならないと思います。

「英文読解入門基本はここだ!」

を読むのは当然として

「英語の構文150」

「英語長文ハイパートレーニング」

と総合英文法書を利用する・・・。

 

4択があろうがなかろうが、ネクステ系の文法問題集を利用する割合が減るくらいで(減らすことで英語ができなくなるかもしれないのでやっておいた方がいいと思いますが)、やることはほとんど変わらないです。

第二志望の過去問チェック

西南・福大が第一志望で、九産・久留米・福岡工業大学を第二志望にしている場合、念のため第二志望の過去問を解いておくことを勧めます。

特に九産の文法4択問題は解いておかないと痛い目に合うはずです(直近の1回分だけときましたが、個人的には西南よりも解きにくかったです)。

岡工業大学の英語難易度

最近の入試は倍率が高い

ここ数年の倍率はすごいです。

入試制度が複雑になって一人がいろいろな形で受験をしていることを考慮しても、あり得ない増え方です。

 

令和2年度(2020年度)

西南学院大学の心理学科は913受験して合格者165(5.5倍)

福岡大学の教育・臨床心理学科は750受験して合格者数136(5.5倍)

九州産業大学の臨床心理学科は578受験して合格者87(5.5倍)

久留米大学の心理学科355受験して合格者95(3.7倍)

偶然にも、西南・福大・九産の倍率が同じでした。

 

九産大や久留米大はつい数年前まで3倍台になるなんてことはほとんど考えられなかったことを考えると、本当に合格は難しくなっています。

心理学科以外の学科も同じように倍率が高くなっています。

「福大以下はありえない」と思っている人も、舐めていたら九産に落ちる可能性もあります。

 

志望大学の去年の倍率をみていないならすぐに確認を

2倍未満のときは、進研模試で偏差値50前後でも九産には余裕で合格できていたはずですが

3倍を超している学科もある今50前後をうろうろしていたら、九産に不合格になる可能性は十分考えられます。