「小学生が英検準1級に合格」というようなことがネットやテレビで取り上げられることがたまにあります。

2017年4月10日にもネットで小学6年生の時に受けたTOEICで980点をとるという話題が取り上げられていました。

その回のTOEIC895点以上は3%程度しかいなかったみたいなので、TOEICを知らない人にとっても980点というのがどれくらいすごい点数なのかが分かると思います。

ちなみに私は980点どころか900点も取れない実力しかありません。

誰もが可能なわけではない

さて、今回TOEICの話題をこのブログで取り上げたことには分けがあります。

それは「小学生で980点がとれるならウチの子も英語をやらせれば取れるのでは?さすがにTOEIC980点は無理だとしても500点くらいは取れるかも。英検準2級くらいなら簡単なのでは?」と思う親が出てくることへの不安です。

留学経験のない小学生が英検準1級に合格したりTOEICで900点台を取ることは普通ではありえません。

今回980点を取った子は3歳頃から母親の影響で簡単な英語を学び始め、継続的に英語に触れる環境を作っていたみたいです。

確かに、生活の中に英語があることが当たり前の状況を上手に作ることができたら、子供が英語にものすごい関心をもつことができれば、今回のように小学5・6年生でTOEIC900以上が可能になるかもしれません。

しかし、生活の中に英語を取り入れること、子供に英語に関心を持たせること、言うのは簡単ですが実際にそれができるでしょうか。

英語教材を購入し中途半端に勉強をさせることなら簡単にできますが、親がそれを子供に無理やりやらせるだけでは英語に興味を持つどころか英語が嫌いになるはずです。

小学校中学年くらいまでの子供は、親の言うことが絶対なので、親の言う通り何でも言うことを聞くかもしれません。

しかし、興味がないのに英語をしたところで英語が身につくわけがありません。

仮に、強制的に英語の勉強をさせて小学生で英検3級に合格できたとしても、単なる英単語の暗記に終わるだけなので、「小学生で3級に合格したらもう何も言わなくても中学生では英語で困ることはない」と親が英語に関して何も言わなくなった瞬間に、その子は英語ができなくなる可能性が高いです。

そもそも、今回TOEIC980点を取った子は、6歳で準2級、7歳で2級に合格をしたらしく、このことからも普通の能力の持ち主でないことが分かります。

普通の子であれば、仮に3歳から今回980点を取った子と同じように勉強をしたとしても、6歳で準2級に合格するのは無理なはずです。

高校1年生でも準2級に合格することができるのが一部のだけということを考えれば、6歳で準2級に合格することがいかに不可能に近いかは分かるはずです。

少なくとも私は、英語に興味を持っていない子に無理やり英語を教えることは時間の無駄としか思えません。

もし、英語を身につけさせたいのであれば、簡単にはいかないと思いますが、英語に関心を持たせることから始めてください。

参考:能力は個人差がある

高額教材

最悪なのが英語の高額教材です。いろいろありますが、一番有名なのは小倉優子さんが広告になっている教材だと思います。

英語の教材に90万円近い料金を分割払いで払うのは本当に無駄でしかありません。

英会話教室に通わせるよりも安い。楽しみながら英語に触れることができるから絶対に英語が好きになる。小学生の時に英語がペラペラになる。

そんなことを期待して購入してもすぐに後悔すると思います。

もし高額教材を購入した人が全員英語がペラペラになっているのであれば、そのような素晴らしい教材がもっと世間に出回っていないわけがありません。

100万円の投資で確実に英語が話せるようになるのであればそんなに安い買い物はないですから。

参考:英語の早期教育はダブルリミテッドに