受験勉強を真面目にしなかった人であれば、どこでもいいから大学に合格できたことにとりあえず安心するはずです。
その人たちが学歴を気にすることはほぼないでしょう。
しかし、旧帝国大を目指していのに、地元で一番偏差値の高い私立大学。
早稲田・慶應を目指していたのに、MARCH(関関同立)。
MARCH(関関同立)を目指していたのに、日東駒専(産近甲龍)。
日東駒専(産近甲龍)を目指していのに、その他の私大。
など、本気で勉強をし、目標とする大学があったけれど望む大学に進学できなかった人は就職における学歴フィルター、その後一生ついてくる“学歴”の2つでかなり迷うはずです。
- 学歴フィルターを気にして浪人を迷っている場合
- 地方で就職を考えている場合
- 学歴が気になる場合
- 浪人しても合格できる保証はない
- どのように大学を決めればいいの
学歴フィルターを気にして浪人を迷っている場合
学歴フィルターはほぼ間違いなくあると思います。
能力の高い学生が多く在籍している大学の中から学生を選べば人材確保は十分できるのだから、わざわざ、低偏差値の大学の中にいる能力の高い学生を探す必要がないからです。
「東大・早稲田・慶應レベルの大学、MARCHレベルの大学、日東駒専レベルの大学、その他、などに大学を分け、大学名でインターンシップや就職説明会で差がある」
「説明会に応募しても常に満席になっている」
このようなことを耳にしたことがある人も多いと思います。
応募者数が膨大で、就職希望者すべてをいちいち確認していては時間とお金が無駄になるので、学生をふるいにかけるのは企業側としては当然のことです。
ただ、すべての企業がフィルターにかけているわけではないと思います。
SPI・性格検査・エントリーシートで学生を絞ることも可能です。
人物重視で採否を決められる規模の会社であれば、学歴に関わらずその人のやる気・能力をみるはずです。
人物重視と言っても、企業が見るのはその人がいい人かどうかではありません。
そんなの面接ではわかりませんし、いい人だから合格させたいなんて思うわけがありません
やる気・能力以外で採否に影響するとすれば、その人の雰囲気・容姿などだと思います。
また、商社・金融・メーカー・サービス業など、業種によっても採用の仕方は全く異なるはずです。
大学でしっかりと自分の能力を高めれば、それを認めてくれる会社はたくさんあるはずです。
なので、誰もが知っている一流と言われている企業に絶対に就職をしたい考えていないのであれば、学歴フィルターを気にして浪人する必要はないと思います。
それでもフィルターが気になるのであれば、できるだけ偏差値の高い大学に進学できるように頑張ってください。
それに、これから一流と言われている企業もどうなるか分かりません。
せっかく就職したのにすぐにリストラに合う可能性もあります。
それを考えても、就職が気になるだけなら浪人する必要はないと思います。
地方で就職を考えている場合
地元で就職を考えているのであれば大学の名前は就職にほぼ影響はないと思います。
福岡であれば、「西南に合格できず福大だったから就職で苦労する」「福大に合格できず九産大・久留米大・福工大にしか合格できなかったから就職ができない」など悩む必要はありません。
九産よりも福大・西南のほうが就職先が良いというなら、それは福大・福大の学生のほうが能力が高い人多くいるからでしょう。
これは福岡だけでなく関東・関西以外の地方でも同じことが言えます。
重要なのは、大学名ではなく自分に能力があるかないかです。
なので、就職を気にして「九産にしか合格できなかったから浪人して西南・福大に合格する」というのであれば、浪人する意味はほぼありません。
現役で大学に進学し、自分の能力を高め企業から求められる人材になってください。
それでも就職のために浪人をしたいというなら、国立大学か早稲田MARCHを目指すか、福岡の私大なら西南を目指すべきだと思います。
結果的に福大にしか合格できないのであれば仕方ないですが、初めから福大を最終目標に1年を無駄にするのは少しもったいないです。
もっとも、理系の私大であれば福岡を出ないのであれば福大を最終目標にするしかありません(その場合は国立を第一志望にする方がいいと思います)。
学歴が気になる場合
就職が理由ではなく、学歴そのものが浪人をしたい理由なら浪人をするべきだと思います。
学歴は、それが将来就職に役立つかどうかは別として、なんだかんだで一生ついてくるものです。
現役時代本気で受験勉強をした人の多くは、「学びたいことが学べる大学だから」ということよりも、偏差値・大学ブランドで志望校を決めているはずです。
学歴など関係なく、自分が学びたいことを学ぶために大学を選ぶのが正しい大学の選び方だとは思いますが、「将来学歴が気になると思う」とあなた自身が思っているのであれば浪人しか選択肢はないと思います。
私は3度目の大学は偏差値ではなく自分が学びたいことが学べる大学を選びましたが、それは現役で明治大学に合格し、卒業しているからです。
仮に現役で偏差値の低い3度目の大学にしか合格できなければ(そもそも明治を受ける実力の人であればその大学を滑り止めで受けることは考えられないが)、絶対に浪人したと思います。
学歴など就職には関係ないと言われたとしても、自分自身が納得できないからです。
なので、現役の時は合格しても進学しないような大学を滑り止めとして受けることすらしませんでした。
多くの高校生は私のように偏差値(大学ブランド)がまず先に来て、その中で学びたいと思える学部・学科を選んでいるはずです。
もし、そのような人が現役で自分が望む大学に進学できず、確実に後で後悔するというのであれば浪人してください。
金銭的なことが原因で浪人が絶対にできないというであれば、現役の時に必死に勉強してください。
浪人しても合格できる保証はない
ただし、浪人しても合格できる保証はどこにもありません。
現役の時と同じことをしていては浪人したのに現役の時と同じくらいの大学にしか合格できないこともあります(もしくはそれ以下)。
浪人するなら覚悟をもって浪人してください。
どのように大学を決めればいいの
塾講師として全ての子に「学歴に関係なく自分が学びたい大学を受けなさい」というべきかもしれません。
しかし、そのように言うのは、本当にその大学でしかその子が学びたいと思っていることを学べない場合だけです。
自分がやりたいものが何か、自分でもわからない子に「自分がやりたいと思う大学を選びなさい」ということはできません(やりたいことがないのだから選べないから)。
自分がやりたいことがないのであれば、偏差値の高い大学に行く方がいろいろな意味でよいです。