西南学院大学の入試問題で長い間出され続けている問題です。

以外と苦手にしている受験生がいるみたいですが

普段ちゃんと勉強をしていれば特に対策をしなくても点を稼げる問題です。

西南学院大学の英語対策

 

下線部の文法・語法上の誤りを正せ

2021年2月4日(第1日目)の大問3の(a)に

The old woman thanked the boy for offering to help her carried the bag.

という問題が出されています。

「thanked」以外に動詞がないので(「offering」forの目的語、「to help」は不定詞の名詞的用法なので動詞でないのは明らか、「carried」は過去形かもしれないが、仮に動詞の過去形だとしたら直前に主語がないのはおかしい、だから動詞でないのは確か。だからこの文には「thanked」以外動詞になりえない)

であるから

「The old woman thanked the boy」

のSVOの3文型であることが分かる。

この部分だけを見れば、少なくともこの部分には間違いはないので、他の2つが違う可能性が高いと考える。

 

「offering」の前に前置詞「for」があるので

前置詞の後に、動詞「offer」を置きたいのなら、動名詞「offering」にする必要があるから

おそらくここも正しいと考える。

 

「carried」の前に動詞「help」がある。

「help」は「help 人 (to) 動詞の原形」という形を取ることが出来るが

原形の部分に過去分詞を置くことはできないので間違いであることが分かる。

 

以上から答えは「carrying ⇒ carry」

 

そこそこ英語ができる人は英文を見た瞬間に①~③を把握し、5秒くらいで答えを出せます。

 

 

この問題が解けない人がいるとすれば

①の段階で

「offering」「help」「carried」は動詞じゃないの?

この文はSVOの3文型なの?

という部分で悩むんです。

誰がどう見ても「thanked」以外動詞はないのに、それに気づけないんです。

つまり、それに気づくための勉強をしていないわけですね。

そして、こいった理解が西南・福大で安定して高得点を取るために必要なのに、

理解するなんて煩わしい

そんなことをしても意味がない

と思っているからいつまでたっても安定して点数が取れないんです。

私が現役の時は確かに文系の理解・品詞の理解をしていませんでした。

だから、すべてを暗記に頼らざるを得なくなるので、無駄に勉強時間がかかるんです。

文の構造(文型・品詞)の理解ができれば、必要最低限の単語・熟語の暗記をしていれば9割は取れるようになるのに…

 

長くなってしまいましたが、

一言で言うと

①で悩むのだとすれば文法(文型・品詞の理解)を一からやり直すべきです。

 

②で部分で「なぜ?」と思う人は

前置詞の後に動詞を置きたいなら動名詞にするという中学生で習う文法が分かっていない証拠なので

この場合も再度文法をやり直したほうがいいです。

 

③で悩む人は

使役動詞(have)が

「have+人+過去分詞」

という形を取るので

「help+人+過去分詞」

の形に違和感を覚えず、正しく見えてしまうからだと思うのですが

西南に本気で合格しようと思っている受験生で

「help+人+過去分詞」に違和感を覚えない時点で、合格するための勉強量をこなしていない証拠です。

 

 

間違い探しの問題の中には

ん??

と思える問題が出されることもありますが

ほとんどがここで例に挙げた程度のことしか問われていないのでたいして難しくはないんです。

合格したいのなら1問ミス、どれだけできなくても2問ミスまでが限界です。

語形が適切でないものを適切な語系に直せ

2022年は若干形式が異なり

(1) Keeping spirit houses is an (2) interest custom in Thailand. Near many Thai buildings, whether houses, hotels, or office buildings, you often (3) see small houses that (4) look like tiny temples. They (5) sit on a pole about 120 to 150 high (6) centimeters. Thai people (7) believe that the spirits of the land on which the building was (8) build live in these houses. The spirits that live in the houses are thought to (9) keeping the buildings (10) safety. Some of the spirit houses are simple, and some are very beautiful and elaborately (11) decorate. Thais bring (12) offerings of flowers or sweets to the spirit houses.

一つの文が与えられ12個の下線部のうち語形が適切でないもの5つを適切な形にする問題が出されました。

若干変わったとしても問われていることは全く同じなので、普通に見ていけばいいだけです。

 

(2)「interest」が「動詞」だとすれば、直前に「an」があることはおかしいですし、「名詞」であれば直後に名詞「custom」が来ることも考えにくい、だから形容詞の「interesting」が正しいと考える。

(8)「build」は直前にbe動詞「was」があるので、「was build」はあり得ない。主語が「the building」なので「was built」が正しいと考える。

(10)「safety」は名詞なので「keep O C」の形を考えれば「safe」が正しいと考えられる。

(11)「decorate」は動詞なので「some are very beautiful and elaborately」の直後に持ってこられないのは明らか。「are decorated」にすべきことが分かる。

 

残り1つが迷うところだが( (12)の「offerings」をどう考えればいいかに時間がかかるはずなので)

(9) 「keeping」は「be thought to be(~だと考えられる)」は西南受験生なら暗記をしているはずなので、「thought to」の直後には動詞の原形が来る可能性が高いと考えるはずなので「keep」が答えだと分かるはず。

 

出来れば満点、悪くても4点は取りたい問題。

普段から意識

この形式の問題が苦手と感じている受験生は

長文読解訓練をするとき、慣れるまでは常に、文の構造(文型・品詞)を把握しながら読む用にしてください。

普段から文の構造を意識して英文を読んでいれば

何も対策しなくてもこの形式の問題は満点を狙えるようになります。

 

このようなことを考えて普段勉強をしている受験生は少ないようなので

これをするだけでそうしていない受験生と差を付けられます。

 

しかも、文の構造の理解をすることは西南に毎年出される長文穴埋め問題にも役立ちますし、福大の並べ替え問題にも役立ちます。

うちの塾で進研模試で偏差値30台の子でも福大に合格できてしまうのは、こういうことを1年かけてやっているからです。

こんなことをしてもいかに素早く処理するかが重要な模試で結果を出せるようにはなりませんが

時間をかけて英文を理解できれば正解を導き出せる西南・福大の問題は解けるようになるんです。

 

大学受験は

模試で結果を出すのではなく入試本番で結果を出すために何をするかが重要なんです

偏差値30台の子が2年連続2人、合計4人が福大に合格しましたが、

合格はもちろん本人たちの努力によるものですが、4人のうち3人はうちの塾に通っていなければおそらく福大に合格はできていなかったはずです。

福大合格発表2022年