作成途中のままずっと放置していますが、英文構造をしっかりと学ぶことが英文読解にどれだけ大切なことか知らない人は絶対に読んでおいた方がいいです。
「ネクステ仕上げました、でも成績伸びません」というような人は(そもそもネクステが仕上がっているかどうかも微妙なんですが)成績を伸ばすためにやらなくてはならないことをやっていないだけです。
合格するためにやるべきことを間違っているんです。
超有名な参考書、西きょうじさんの「英文読解入門」です。
私は市販されている大学受験用の英文読解の参考書をほぼすべて見ていますが、大学入試を意識して「英文読解をやらなくちゃ」、と思った高校生に一番勧められるのがこの参考書です。
目次
この本を勧められる人
大学入試レベルの英文を解き始めようとしているすべての人に勧められます(ただし、この参考書を利用するだけの実力がある人)。
早慶上智・MARCH・関関同立を目指そうとしている高校1年生、日東駒専・産近甲龍・西南・福大・南山などの中堅私大を目指している高校2・3年生受験はするなら絶対に利用すべき参考書です。
注意しなければならないのは、あくまでも大学入試レベルの英文を読むための入門書ということです。
この参考書を完ぺきに仕上げるだけでは、中堅私大レベルの英文を完ぺきに読みこなすことはできません。
この参考書を読み終えた後に長文読解対策をする必要があります。
レベル
「入門」と書いてありますが、英検準2級の筆記試験に合格する程度の実力がなければ効果的に利用することはできないと思います。
最低でも中学生の英文法は完璧に理解している必要があります。中学レベルの文法力がない人はこの参考書を使いこなすことは絶対にできません。
「不定詞って何?関係代名詞って何?」という人は、この参考書に取り掛かる前に中学レベルの英文法を身につけてください。
この記事を見ている人が高校1年ならば、「品詞・SVOCなんて意味が分からんからスルー」などと言わずに、難しくても理解しようと努力してください。
それを怠ると大学入試レベルの問題を解くための練習をする参考書すら使えない状況になります。
参考書のレビュー
参考書のレビューを書いておきます。
目次
- 品詞の役割を知ろう
- 主語と動詞を発見しよう
- 準動詞と句を理解しよう
- 動詞の型を覚えよう
- 節の役割をつかもう
- 比較文の構造を知ろう
- 倒置を見抜こう
- 同格表現に注意しよう
- 挿入をくくりだそう
- 省略に気づこう
- 共通構文を自然に訳そう
構成
10~20字ほどの英文を利用して英文解釈を丁寧にしてくれています。
例えば、例題2に次の文があります。
The girl called Jane called on Jack.
ジェーンと呼ばれている女の子が、ジャックを訪問した。
このように中学3年レベルだけれど訳すのにに若干戸惑うものや
例題38・50の
38:That he said such a thing was a terrible shock to me.
50:What you do for and with money shows what kind of person you are.
というような、高校基礎レベルのものを、一つの例題につき、2~4ページを割いて解説がされています。
例題2のように超基礎的な文法なら多くの高校生が簡単に訳せるはずです。
しかし、「こう訳さないと意味が通じないからとりあえずこんな感じで訳しておこう」というような人も多いのではないでしょうか?
なぜ、模範訳ようになるのか友達に説明できますか?
本当に理解しているのであれば説明ができるはずです。できないのであれば、中学の時のように“何となく”英訳をしているだけなんです。
そして、“なんとなく”の英訳では早慶上智・MARCHレベルの大学では絶対に通用しません。中堅大学の入試問題でも、運が良ければ高得点だが運が悪ければ最悪、というように波が出てきます。
波があるということは合否が運に左右されてしまうことを意味します。
自信をもって英訳ができるようになるには、「英文読解入門基本はここだ(改定版)」を使って、高校英文読解の基礎の基礎を知ることがものすごく大切になります。
ですので、確実に英語で点数を稼ぎたいのであれば、この参考書を徹底的に理解しましょう。
なお、この参考書が終わったら「ポレポレ英文読解プロセス50」を利用するように書かれてありますが、中堅私大を受験する人はポレポレは不要です。
この参考書をある程度仕上げたら自分が受験する大学に合った長文読解対策を始めてください。
読破時間の目安
1回目流し読み(3・4時間)、2回目は丁寧に読み込み(20時間前後)、3回目以降は自分が苦手としている箇所を重点的に読むというやり方をすれば、英検準2級に合格する実力のある人でも40時間前後かかるはずです。
本文は6ページから150ページまでとかなりページ数が少ないですが、面倒くさがらずに丁寧に読み込んでください。
英語が苦手だと自覚している人は、1回の流し読みでなんとなくわかったようなつもりのまま他の参考書に移らないでください。
また、簡単すぎだと思い舐めるのもやめてください。
確かに、他の英文解釈の参考書よりもこの参考書は簡単に思えてしまいます。しかし、中堅私大が最終目標ならば、この一冊を仕上げるだけで十分対応ができます。無理に難しい参考書に移るほうが合格が遠のくと思ってください。
中堅私大受験生へ
高校1・2年のときに受けた進研模試で偏差値60以上を安定して取れている人以外は本当に本当にお勧めします。
合格者と不合格者の点数の差に開きが一番あるのが英語です。国語や選択科目は英語ほどの開きがありません。
そのことから、合否に一番影響する科目が英語であることが分かります。英語ができれば合格の可能性が高まるのです。
「そんなことわかっているけれど英語は難しい。どうしようもない。」と思っている人もいるでしょう。
単語はたくさん覚えたけれど訳が全然できない(本当にたくさん覚えたかも疑問ですが)という人は読解をするための基盤ができていないことが原因の一つにあります。
読解をするためのルールを完全に無視した、独りよがりの訳をしているのです。
英文解釈の参考書はたくさんあります。基礎を身につけるのであれば「英文読解入門基本はここだ(改定版)」以上によいものはないといっても過言ではありません。
他の参考書はあまりにも簡単すぎて大学受験にほとんど意味をなさないものや、早慶上智・MARCHなどを受験する人なら使いこなせるものしかありません。
高校レベルの英文読解の基礎を身につけるには間違いなくこの参考書が最適です。