国立大学や早稲田MARCHレベルの難関私大を受験する子に向けて書いています。
模試の結果をそこまで信用する必要がないということを
塾のサイトのほうに書いています。
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これを見れば少なくとも西南・福大に関しては模試の偏差値や合格判定はほぼ当てにならないことが分かってもらえるはずです。
西南・福大だけでなく国立大学や早稲田・MARCHなどの難関私立大学にも似たようなことが言えるので、模試の結果に一喜一憂するのではなく
合格するために自分が何をするべきかを考えるようにしましょう。
目次
高校1・2年でB・C判定取れば合格できる?
高校生なら知っているはずなのであえて言う必要はないかもしれませんが
進研模試は偏差値が高く出ます。
比較的簡単に偏差値60以上を取れてしまうので
あれ、自分意外といけるんじゃね?
と勘違いしやすいんですね。
もちろん、進研模試でさえ半数が偏差値50以下なので、60以上取れるということは上位に位置していることは間違いありません。
しかし、国立や難関私立に合格するには受験生の上位4分の1には入らなくてはならないので
半分以下の位置にいたら合格ができないんです。
公立高校入試だと偏差値50あれば最低限の高校に合格できる可能性があるので50あれば十分だと思う子がいても仕方がありませんが
大学入試は受験生の真ん中の位置(偏差値50)だと、数字上は福大に合格することもかなり厳しいんです。
高校入試と大学入試はまったく次元が違うんですね。
私が塾を開いてから初めての卒業生を出した時のはなしなのでもう15年近く前になるのですが
高校1年の時に進研模試で偏差値60以上で九大B、熊大A判定をもらっていた子が(科目によっては70以上もあったと記憶している)
3年になると1・2年の頃のような結果が出せず最終的に九工大に志望校を変えたということもありました。
気を緩めて勉強がおろそかになってしまえば
高校3年に入ってから少しずつ成績が下がり始め
高3の9月に受ける模試では見るも無残な結果になる可能性が高いので
高校1・2年の時の結果に過信しないようにしましょう。
問題の難易度が違う
高3の夏休み以降になっても成績をキープできたら安心・・・とも行かないのが
国立・難関私大です。
国立大学の二次試験や難関私立大学入試問題は共通テストとは比べ物にならないくらい難しいです。
共通テストは時間に対して問題があり得ないくらい長いので基礎ができていない子にとっては
難しく感じるものですが
基礎ができている人でスピーディーに処理する訓練をすればそこそこ点数が取れるようになります。
ようは
共通テストの対策を必死になってやっていれば
たとえ国立の二次試験や難関私立の問題に全く手が出せないくらいの実力しかなかったとしても
ある程度結果が出せてしまうということです。
「地方国立大学の英語」でも似たようなことを書いているのですが
模試の問題と国立二次((旧帝大は当然、地方国立の二次試験でも共通テストと比べたら異次元の難しさです)・私立の問題は全く別物です。
共通テストの問題はある程度余裕で解けるけど(偏差値60台はキープできる)
国立二次や難関私大の問題になると2割も取れない
ということが普通に起こると思ったほうがいいです。
難関私立は模試の結果はほぼ意味なし
上に書いた通り
早稲田のような超難関私立大学はもちろん
MARCHなどの難関私大であっても
共通テストの問題と一般入試問題のレベルが全く異なります。
共通テストの対策を必死になってそこそこ点数を取れるようになったからと言って
難関私立大学の問題が解けるようになるわけではありません。
かりにB判定を取れたとしても、
受験する大学の過去問を取って合格最低点よりも大幅に下回っているとするなら
ほぼ確実に不合格になります。
逆にE判定であっても
過去問である程度取れているのなら逆転合格?は起こり得ます。
なお、3か月でE判定から早稲田合格
ということを謳っている情報商材がありますが・・・
なんとDIAMONDONLINEまでが
本を売るためには何でもするのが出版社なので仕方がないけど
【「模試がE判定でも気にするな」と断言できる、たった1つの理由|『逆転合格90日プログラム』】
なるものを紹介している…
私も「E判定でも合格できる」
と言っていますが
でも書いてある通り
あくまでも一定の実力があるE判定であれば合格の可能性があるというだけで
その点をちゃんと断らずに
「E判定でも3か月あれば合格できる」
というのは
それを読み取れず書かれてある言葉をそのまま受け取ってしまう人の方に問題があると言われればそれまでですが
ちょっとズルいかな・・・
と思ってしまいます。
国立は二次試験ありきで考える
ベネッセ・駿台模試が
マーク式と記述式をドッキングして判定するといっても
所詮模試でしかありません。
自分が受験する大学の問題が模試の内容と比べ明らかに難しい場合
難しい問題に対応できるように勉強をしなければ
模試でA・B判定を取れたとしても合格はできないはずですし
共通テストで受験者平均を上回っていたとしても合格は難しいと思ったほうがいいです。
2022年の熊本大学法学部の合格最低点を基にもう少し詳しく書いておきます。
合格最高点(左)、合格最低点(真ん中)、受験者平均点(右)
- 共通テスト :345.10点(76.7%):269.60点(59.9%):301.42(67.0%)
- 2次 :278.00点(69.5%):164.00点(41.0%):216.90(54.2%)
- 合計 :619.20点(72.8%):489.50点(57.6%):518.32点(61.0%)
※受験した生徒のすべての獲得点数を見なければ実際は何もわからないのですが、この数字からでも共通テストで点数が取れただけではダメなんだということは分かるはずです。
この年は、受験者341名/合格者157名(2.17倍)でした。
二次試験の合格最低点が164点(41%)ということは、おそらくその人は共通テストで325点(72%)ほど取れていたはずです。
共通テストで7割以上取れている人でも二次試験(国語と英語の2教科、各200点合計400点)では4割くらいしか取れないことがあるわけです。
また、法学部は文系学部で二次試験に国語・英語だけが課されていることを考えてください。
国語・英語の配点が高いことを考えれば、この学部を受験する生徒は数学・理科が苦手で国語・英語にある程度自信がある可能性が高いです。
そういう人であっても二次試験で4割しかとれないということは
問題を見なくても二次試験が難しいということが推測できます(見れば難しいことは明らかなので、いちいちこんなことを書かなくても共通テストで高得点を取れる人が二次試験でも点が取れるとは限らないことが分かる)。
国立大学を受験する場合
共通テストが重要であることは間違いありませんが、
二次試験を意識しないまま共通テストを受験し
共通テスト終了後に次試験までの1か月間で対策をしようとしても絶対に間に合わないです。
熊本大学の法学部は2次試験の方が共通テストよりも比重が少ないので共通テストで結果を出せば合格の可能性が高くなりますが、
九州大学の法学部は共通テスト300点、二次試験600点で、二次試験が共通テストの倍の配点になっているので、共通テストで結果を出せたとしても、二次試験レベルの問題に対応できなければ絶対に合格できない。
理系学部は文系学部と比べると二次試験の割合が比較的高くなるところが多いので、共通テストでコケても二次で逆転しやすい。
こういったことは志望校の受験科目と配点を見れば誰にでもできるはずです。
合格したいのであれば、合格するために何をすべきか
受験学年になる前にしっかりと計画を立てておきましょう。
もちろん
高3の模試の結果もそこまで信用することができないのだから
高校1・2年の模試でいい判定をもらったとしても結果だけを見て安心してはだめです。