東京大学・九州大学などの国立大学に的を絞ってそれ以外の大学を受けない

という場合は

言われなくても合格するためにやるべきことを自分で把握しているはずです。

なので、ここでは地方国立大を目指しつつ、西南・福大を保険と位置付けている受験生に向けて書きます。

佐賀・大分・宮崎・鹿児島・琉球大学は西南より簡単に合格できる

 

滑り止め・保険

タイトルの「滑り止め」や上に書いた「保険」という表現は好ましくないかもしれませんが

広く使われている言葉なので使うことにしました。

 

 

佐賀・大分・長崎・宮崎・鹿児島大学などの地方国立大学を目指している受験生の中には

西南・福大を「保険で受ける」と言えるような実力もないのに「保険」と言っている子もいます。

こういう受験生は要注意です。

中途半端なことをしていれば

国立がダメ

西南・福大も全滅

自分が望んでいなかった私立大学にしか合格できないことになりかねません。

 

国立大学を受験する予定の高校1・2年生はそのようなことがないように

合格するために何をすべきか事前に受験計画を練ってください。

共通テスト・二次試験の比率を知る

国立大学は

共通テストが400点、二次試験が800点

共通テストが800点、二次試験が200点

といったように

大学によって共通テストと二次試験の比率が異なります。

 

また、傾斜配点になっているので

共通テストの英語・国語・数学が100点、社会・理科50点

二次試験の英語が200点、数学・理科が300点

というように

配点が理系科目に偏っていたり

英語・国語200点、数学2科目で200点、社会100点

二次試験で英語200点

というように

理系科目の配点がそこまで高くなく文系科目が合否を大きくわけることもあります。

 

高校3年生に進級する直前になってもこういったことを全く調べずに

なんとなく勉強をしている子が想像以上に多くいるみたいですが

夏休み直前くらいになって

自分の志望校を見たら

理科は生物で受験するつもりで生物しかしていなかったのに生物では受験できない

とか

そもそも理科が不要だった

ということが起こり得るので

そうならないよう

高校2年のうちにある程度志望校を絞り

受験するかもしれない大学の受験科目は調べておくべきです。

 

 

 

共通テストの配点を意識することはできているのに

二次のことを一切考えていない

という受験生も多くいます。

 

例えば

熊本大学の文学部を受験すると決めている子がいるとします。

熊大の文学部(2023年)は共通テストの配点が

  • 英語:100点
  • 国語:100点
  • 数学:100点(2科目)
  • 社会:100点(2科目)
  • 理科:50点
  • 合計:450点

になっているのを確認し

国語・英語は7割くらい取れるけど理系科目が5割くらいしか取れない

だから

理系科目で7割とるために勉強時間の6~8割くらいを理系科目に割り当てる

ということをする受験生が少なからず出てくるみたいです。

共通テストで合否が決まるならそれで構わないのですが

国立は二次試験もあります

 

国立大学は足切りはほぼ考えなくていいので

共通テストと二次試験の合計点で合否が決まります。

熊大文学部の二次試験の配点は

  • 英語:200点
  • 国語:200点
  • 論文:100点
  • 合計:500点

です。

合格最低点が950点満点中580点(大体これくらいになるみたいです)だとすれば

共通テストで7割(315点)取れたとすれば

二次試験で約5割(265点)取れれば合格の可能性が出てきます。

 

共通テストで7割取れれば熊大の二次でも同じくらいの点数が取れるか?

もし取れるなら間違いなく合格できるのですが

少なくとも英語は

共通テストで7割取れたとしても

共通テストの勉強しかしていなければ5割取ることはほぼ不可能だと思います。

おそらく3割~5割しか取れないはずです。

国語でもそれくらいしか取れないと仮定すると

小論文で5割以上取らなければ合格は厳しいです。

共通テストで点を取る勉強しかしていなかった受験生が

国語がものすごく得意で小論文は満点近く取る自信があるというのでなければ

対策なしに小論文で5割以上取れるとは到底思えません

 

共通テスト終了後から二次試験までの1ヶ月で何とかしようと思ってもできるものではないので

仮に共通テストで8割取れたとしても

二次の対策を一切しないでいたら

合格できない可能性だって出てきます。

二次試験があることは知っているのにそれが何を意味しているのかを考えていない受験生が多くて本当に驚かされます。

 

繰り返します。

地方国立大学を受験する人は

高校3年の4月になるまでに自分が受験する大学をある程度決め

合格するための計画をしっかり立てておきましょう。

それをすれば

合格できる可能性を確実に高められます。

中途半端なことはしないほうがいい

佐賀大学の経済学部

長崎大学の多文化社会学部

熊本大学の文学部・法学部

鹿児島大学の法文学部

その他教育学部で理系科目の配点が少ない国立大学を目指しつつ

西南・福大は「滑り止め」で受けるという受験生も多くいると思います。

 

共通テスト利用で西南・福大に合格ができるくらいしっかりと勉強をしているなら問題ないのですが

合格したい

というのが気持ちだけ

行動が伴っていない場合は要注意です。

 

「合格したい」と言っているのに夏休みになってもダラダラ

10月ころになって「やばい」と思い急に勉強を始める受験生は

その時点での実力にもよりますが

おそらく国立に合格するのは無理です。

 

理由は上に書いた通り

その時期から勉強を始めたとして

仮に何らかの奇跡が起こり共通テストでギリギリ合格できるかもしれない点数(6割前後)を取れたとしても

二次試験で結果を出せないからです。

 

共テで国立にギリギリ合格できるかどうかの点数しか取れる実力しかなければ

共通テスト利用で西南・福大に合格することはかなり厳しいので(共通テスト終了後、自己採点をした後に私立大学を受験できればいいが、西南・福大は共通テスト実施日の数日前に前期日程の願書締め切り日がくる)

一般入試でも受験することになると思いますが

この手の受験生が西南・福大の対策をしているはずもなく

気持だけは国立を目指しているので選択科目の勉強も中途半端だろうから

福大の過去問ですら

英語で3~5割、日本史と国語で5~6割

合計で130点~160点くらいしか取れず

一般前期で福大に合格できない可能性がものすごく高い。

 

国立もダメ

西南・福大もダメ

最悪の結果になるわけです。

 

こうなりたくないのなら

国立を受験するなら遅くとも高校3年の四月から本気で受験勉強を始める。

それができないのなら

国立を初めから諦め

西南・福大の一般前期に的を絞って勉強をする方がいいかもしれません。

 

たとえ学校の先生や塾講師が

おそらく今のままでは国立は無理だから私立に絞ったほうがいい

と夏休みが終わるころ伝えたとしても

何を根拠に合格できると思っているのか分からない子は聞く耳を持ってくれません(学校の先生や塾講師は合格する子がどれくらい頑張っているのか毎年見てきているので、「不合格になる人はなるべくしてなる」のは分かるんです)。

2学期中に

このままでは無理だ

と言われたのなら

それから毎日寝る時間以外は勉強という生活を送るか

西南・福大ならまだ間に合うので私立に的を絞るべきです。

 

ちゃんと勉強をすればこんなことで悩む必要はないので

大学受験をやると決めたらさっさと行動に移りましょう。

地方国立大学の英語

国立理系学部

旧帝大を除けば

国立理系学部は理系科目の配点が異常に高いところが多いです。

2年前(2021年2月入試)うちの塾生が

佐賀大学の理工学部に合格するのは不可能だと思われるほど共通テストでボロボロの結果でしたが

二次試験で挽回したらしく合格してしまいました(この子は中学の時からうちの塾に通ってくれていた子で、勉強は嫌いで成績は微妙でしたが頭はかなりよかったです)。

この年の共通テストの合格最低点が900点満点中394.500だったようなのですが

この最低点はうちの塾生の可能性があります。

理系学部の場合は理系科目が得意であれば、このような逆転は可能できます。

文系学部は理系学部ほ二次試験の配点は高くないので、このようなことは起こりにくいです。