短期大学へ進学をする人の大半は一般入試ではなく推薦で受験すると思います。

学校で最低限の成績を取っていれば指定校推薦枠がもらえ早い段階で合格が決まっているはずです。

仮に推薦をもらわずに一般入試で受験をすることになったとしても、ごく一部の短大を除き、ほとんど勉強をしなくても合格できるのが短大の現状です。

つまり、望めば誰でも進学できてしまうのです。

簡単に進学できてしまうからこそ、短期大学で何を学ぶかは慎重に選ぶべきだと思います。

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真剣に進学先を選ぶ

短期大学に進学する約5万人のうち、大多数が保育・栄養・美容・看護系の学部・学科を選びます。

これらの学部・学科では教養を身につけるだけでなく仕事に直結する実学を学びます。

選んだ学部・学科で学ぶ内容が、2年ないし3年後の自分の職に直結するのです。

つまり、短大を選ぶということは専門学校を選ぶことと同じように、高校を卒業する時点で自分の将来の職業を決めることを意味するといっても過言ではないのです。

入学した時点で自分の将来の生き方がある程度決まってしまうと言い換えてもいいでしょう。

短大に入学する人の大半がまだ10代なはずなので、途中で方向転換することも十分可能ですが、入学してから「思っていたのと違う。面白くない」となっては貴重な時間を無駄にします。

だからこそ、入学する前に「何を学びたいか。自分がこれから生きていくうえで本当にそれが必要なのか」を真剣に考える必要があるのです。

「とりあえずどこでもいいから行けるところ」「なんとなく面白そう」「高校を卒業してからすぐには就職したくないから(もう少し遊びたいから)」という理由で決めるべきではないのです。

4年制大学に合格するために必死で受験勉強をすることが大変だと思っているかもしれませんが、短大や専門学校に進学するほうが難しい選択をすることになるということを自覚してください。

もし、「楽そうだから」という理由で短大を選んでいるとしたら、残念ながら自分の道がより厳しいものになるはずです。

自分の人生をもっと真剣に考えてください。

今を見るのではなく、5年10年先の自分の人生がどうなるかを予測して、今自分が何をする必要があるかを考えてください。

別の視点から

「短大に入る前に自分の将来を決めるべきだ」と上では書きましたが、実際はそうもいかないはずです。

自分の将来を本気で考えて高校生活を送ることができている人はそこまで多くないと思います。

目の前に与えられた進路の選択肢が限られており、そこがたまたま短大だったという人もいるでしょう。

そういう人でも、短大に進学し実学を学ぶことで「働くこと・自分の力で生きていくということ」を意識し始めるはずです。

環境が、「やらなくてはいけない」という状況を生み出してくれるはずです。

そこで自分がやりたいことを見つけられればいいと思います。

自分の将来をほとんど考えずになんとなく進学先を短大に決めてしまった人がこの記事を見ているのであれば、今、この瞬間から本気で自分の将来について本気で考えやるべきことをやってください。

退学の理由

短大進学者が選ぶ学科を間違えてしまった人が多いということは数字から見えてきます。

調べたところ、4年制の大学は中退の理由は進路約15%、経済約25%、学業不振約15%です。

しかし、短期大学の中退理由の約45%が進路で、経済約10%、学業不振約15%と比べ突出しています。

この数字を見ると、短大へ進学を考えている人は本気で進路を考える必要性が4年制大学に進学するよりも高いということが分かるはずです。

時間を無駄にしないよう「何を学びたいか」を真剣に考えてください。

4年制大学よりも忙しい(学ぶ年数)

進路に合わせ学問を深めつつ、就職を見すえ実践力を身につけられるのが短期大学です。

卒業と同時に即戦力となれるように、日々自分の能力を高めるために努力をしていく必要があります。

しかも、短期大学は在学期間が2年ないし3年しかありません(看護学系統や医療技術系統の学科は3年制)。

必然的に文系の4年制大学に通うよりも忙しくなります。

実習の時期は寝る時間が無くなるくらい大変になるかもしれません。

実習は社会人として扱われるので、学生の軽い気持ちは通用しません。

興味のないことをやっていれば途中で投げ出してしまうはずです。

これを考えても、短大に進学を考えているのであれば「何を学ぶか」を真剣に考えるべきです。

メリット

知識と技術の両方をバランスよく学ぶことができる。

学ぶ期間が2年で4年制大学よりも学費が安い。

男子学生が少ないのであまり気を使わなくてよい。

これらがメリットだと思います。

入試

短期大学によっては一般入試の枠がほとんどないところもありますが、4年制大学と異なり推薦の募集人員に枠がないからです。

推薦入試は書類審査・面接・小論文で受験するところがほとんどで、学校の通知表の評定が一定数あれば合格できるところが大半です。

評定により特待生として入学することができる場合もあるので、短大進学を考えている人は高校の授業は真面目に受けておくことを勧めます。

一般入試を受ける場合は4年制大学と同様、英語が必要になることがおおいので最低限の知識が必要になります。

AO入試や自己推薦入試もありますが、自分が進学する短大がどのような学生を求めているかを考えれば、面接・実技対策として何をすればいいかも見えてくるはずです。

大学編入も考える

4年制大学の3年次編入試験を考えるのも一つの手です。

編入試験は一般入試とは異なり、英語・専門科目・面接(専門知識を問うのが主)が基本です

国公立大学を受験するために5教科7科目を勉強する必要がありません。

自分の興味のある専門科目であればいくらでも知識をつけられるはずです。

あとは英語と面接の対策をしっかりと取れば、現役の時に一般入試で受験していたら100回受けても合格できないような国立大学にでも合格できる可能性がでてきます。

入学後本気で専門科目の勉強をしたくなったら本気で編入試験を考えたうえで大学生活を送ってみてはどうでしょうか?

※ 編入試験は年度によって実施されない場合、そもそも編入試験を実施していない大学・学部もあります。

短期大学の統廃合

私が明治大学の学生だった頃はまだ明治短期大学がありましたが今はありません(2007年に募集停止)。

青山学院の短期大学も本年度(2018年)を最後に募集を停止しました。

ピークの1996年に598校あった短大が今では339校しかありません。

今は4年制大学の授業のあり方も少しずつ変わり始め、実学を学ぶことも増えてきています。

少子化も大きな原因だと思いますが、「地域密着で実学を学ぶ」という短大の意義が薄れてきているのも原因の一つだと思います。

福岡県内の一部の短期大学はそれなりに生徒を獲得していますが、10年後はどうなるか分かりません。

福岡県内の短期大学

福岡で短期大学を探している人は「福岡県内の短期大学一覧」を参考にしてください。