暗記の仕方

英単語・漢字の暗記について以下の順に書いています。

  • はじめに
  • よくある質問
  • 暗記は反復
  • 思い出す作業
  • 間違った暗記のやり方
  • 具体的な暗記のやり方
  • 実際にやってみよう
  • 漢字の暗記は?
  • 理解を伴わせる暗記
  • 中学生がやるべき暗記
  • 単純暗記では入試で点数が取れない?

はじめに

勉強に慣れていないことが原因で、他の人よりも暗記が遅いということはありますが、中学生の社会や理科を自学で覚えられないということは基本的にあり得ません。

「暗記ができないできない」と言い訳ばかり言っている人は、記憶に効率よく残す暗記の仕方は単純にもかかわらず、その単純なのことを面倒くさがってしないから暗記ができないだけです。

面倒くさがらずに、暗記をしてください。

よくある質問

単語の覚え方についてよく質問されることがあります。

まずは、その質問に簡単な回答をしておきます。あくまでも個人的な考え方なので、回答が絶対に正しいというわけではありません。

  • 単語の参考書は使った方がいいですか?使うならどれがいいですか?
  • 長文の中で分からない単語だけを覚えればいいのですか?
  • 単語帳を自分で作成しなければダメですか?
  • 何度も書かなければいけませんか?
  • 書かずに見るだけで覚えてもいいですか?

単語の参考書は高校生は買うべきですが、中学生は不要です。

長文の中で分からない単語だけを覚えるかどうかは、すでに覚えている単語の量によって異なります。必要最低限の単語をしらないのであれば、単語帳を使ってください。

単語帳は必要に応じて作成するほうがいいです。

何度も書いて覚えることもあれば、眺めるだけでよい場合もあります。場合により異なります

暗記は反復

英単語の暗記だけでなく、社会・理科・漢字・数学の公式、暗記をしなければならないものはすべて反復して暗記をしましょう。

覚えたことを忘れないようにするには、繰り返し復習をするしかありません。

人間が1回でものを覚えられるとすれば、興味があることだけです。

勉強のように興味のないことを1回で覚えるなど普通の人には不可能です。

1回で覚えようとしても、すぐに忘れて「あ~、なんで覚えられないんだ」とストレスが溜まるだけです。

「忘れるのが当たり前だから繰り返してやる」

初めからこのように思って勉強をしましょう。

思い出す作業

暗記を効率よくするには「思い出す作業」をしてください。

思い出す作業を意識的にすると記憶に残りやすくなります。

例えば“憂鬱”という漢字を前日に覚えていたとします。

翌日に、「昨日そういえば何か漢字を覚えたよな、そうそう、“憂鬱”だ」と、口に出しながらでも、頭で考えながらでもいいから思い出すんです。

どの科目でも思い出す作業はできます。

「昨日勉強したことって何だったけ?そうそう、炭酸水素ナトリウムを分解したら2NaHCO3→Na2CO3+CO2+H2Oだった。鉄と硫黄が化合するとFe+S→FeSだ。」というようにバンバン思い出してください。

この作業は机に向かう必要がありません。

通学時間やつまらない授業でボーっとしている時間にやりましょう。

これをやるかやらないかではと記憶に残る量が全く違ってきます。

間違った暗記のやり方

  • ノートの端から端までとりあえず書く
  • 「20回書く」など書く回数を決めている
  • 何も考えず、ひたすら綴りを書く

いまだにこのような暗記をしている人がいるのですが、すぐに辞めてください。

丸写しはダメ

暗記がなかなかできない原因の一つに「丸写し」があります。

「丸写し」とは、教科書・参考書に書かれてあることを、何も考えずにひたすら写すだけの作業のことです。

ノートにきれいにまとめることで勉強をした気になります。

しかし、やっているのはノートに文字を書いているだけです。それって、お絵かきをしているようなものなんです。

何もしないよりはましかもしれませんが、そんなことを何時間もしているようでは非効率すぎます。

丸写しするくらいなら、書かれてあることを本気で覚えようと思いながら読んだ方が頭に残ります。

ノートは重要な言葉を殴り書きするため使う程度で構いません。丸写しは最悪な勉強です(そもそも勉強ですらない)。

自分で考えたまとめノートを作るのもダメ?

ダメではないですが、非効率です。

中学校ではきれいなノートを作ることが内申点に影響することもありますが、受験対策をするときにノートを作成する必要はない

中途半端な知識で何をまとめるのでしょうか?

今市販されている参考書は初めから丁寧にまとめられているものばかりです。

まとめてあるものを、中途半端な知識でさらにまとめる作業は不要です。

参考:ノートは作るべきか

具体的な暗記のやり方

例えば、「otherwise(さもなければ)」「climate(気候)」「educational(教育)」を覚えるとします。

まず、頭で「otherwise」の綴り、意味を覚えてください。「アザワイズ、アザワイズ、オー・ティー・エイチ・アイ・アール・ダブリュ・アイ・エス・イー・アザワイズ・さもなければ」など、発音、綴り、意味を頭の中で覚えようとして覚えてください。

覚える時間は1秒でも5秒でも10秒でもいいです。覚えたと思うまで覚えてください。本気で覚えようと思えば5秒くらいで覚えられるはずです。

覚えたと思ったら、何も見ずにノートなどに「otherwise」と書いてください。もし、綴りが書けて意味が分かったら、覚えていることが証明されますよね。

どうです?これって簡単だと思いませんか?

頭の中で綴りと意味を覚えて、書くだけです。つい数秒前に覚えたことだから書けないわけがありません。

「otherwise」を覚えたら、次の単語「climate」を同じやり方で覚えてください。

そして、「climate」の綴りを書くときに前回覚えた「さもなければ」も書いてください。両方ともかけたら2単語覚えたことになります。ここまで1分も要さないはずです。

同様に「educational」を覚えましょう。覚えたと思ったら、同様に「さもなければ」「気候」を含め「教育」も書いてください。

英単語の暗記はこの繰り返しなんです。

「何回書く」「ノートの端から端まで書く」というようなルールは不要です。とにかく覚えるのです。英単語が覚えられないという人の多くは、ただ英単語の綴りを書く作業をしているだけで、覚えようと思って書いていません。

書くことが勉強と思っている人が多くいますが、例えたくさん文字を書いたとしても覚えていなければ勉強でもなんでもありません。ただ手がつかれる意味のない作業に時間を費やしたにすぎません。とにかく覚えてください。

眺めるだけでもいい?

「ペンを持たずに眺めるだけでもいいか?」という質問もされます。

人によっては「ペンなど持たなくても勝手に頭に入ってくる」と言います。

確かに、ペンを持たなくても頭に入らなくはないですが、少なくとも机に向かって勉強をしているときはペンを持った方が頭に入りやすいと私は思います。

それに、眺めているだけだと集中力が切れやすくなります。

ちなみに、私が新出英単語を覚えるときは必ず机に向かってペンを持ちます。移動時間や隙間時間にお手製の単語帳を繰り返し見て記憶に定着させるています。

参考:英単語は「綴りだけ」か「意味も」覚えるか

実際にやってみよう

学校で使っている単語帳でもなんでもいいです。自分が知らない英単語を20語選んでください。

そして、選んだ英単語の意味と綴りをノートに書いてください。次に、20語のうち10語を上述した方法で覚えてください。10語覚えたら次の10語を同様に覚えてください。

次の10語を覚え終わったら、最初に覚えた10語を書けるかどうか確認してください。

おそらく最初に覚えた10語のうちいくつかは忘れていると思います。忘れていた単語は覚えなおしてください。

これを1日50~100語やります。「えっ?50語も?」と思う人もいるでしょう。しかし、本気で覚えようともってやれば、50語程度なら意外と簡単に覚えられます。

少なくとも私の塾に通っている生徒でこれができない生徒はいません。このやり方を基本にして自分の暗記スタイルを確立してください。

人はすぐに忘れる

暗記をした当日は覚えていられます。しかし、翌日になると、忘れてしまう単語が必ず出てきます。50語覚えたとしても、10~20語くらいは忘れているはずです。

忘れてしまった単語が、あなたが苦手としている単語なのです。それらの単語は常に復習ができるように自分なりに工夫をしてください。

覚えている単語を何度も覚えても意味がありません。忘れた単語を繰り返し覚えてください。そうすることで語彙力が飛躍的に伸びます。

どんなに英語の勉強をしてこなかった人でも、1ヶ月に500単語くらいは覚えられます(勉強をしてこなかった人が始めて覚える単語は簡単なものだから)。

忘れたものを繰り返し、上述の暗記法に従って覚えれば、自分でも驚くくらいの結果を出すことができるでしょう。

参考:1ヵ月で何個単語を覚えられる

漢字の暗記は?

漢字の暗記も同じようにやれば大丈夫です。漢字は平仮名から漢字に直せるだけでいいと思っている人が多いですが、意味まで覚える必要があります。

平仮名を見て、漢字に直せ意味も分かる(誰かから意味を聞かれて自分の言葉で説明できる)ようにしてください。

理解を伴わせる暗記

最初に、今、中学3年生がちょうど習っている(12月に書きました)であろう「デフレ」を例に、私が暗記をするときに頭の中で考えることを書きます。

「デフレは不景気で物価が下がることだよな。物価が下がったらモノが安く買えるということだろ。嬉しいじゃん。デフレって良いんじゃないか。でも、デフレは不景気で物価が下がることだろ?不景気って悪いことだよな?そもそも、なんで物価が下がったらダメなんだ。」

「 物価が下がるということはモノを安く買うことができるということだよな。やっぱりそれって嬉しいよな。でも、デフレ悪いことだって習ったよな。自分の立場から判断をしているから駄目なのでは?視点を変えて会社の立場から判断したらデフレってどうなんだろう。」

「モノを安く買えるということは、会社がモノを作っても高く売れないことだよな。会社がモノを高く売れなかったら利益が伸びないし、経営状態が悪くなるはず。会社の経営状態が悪くなったら、そこで働いている人はどうなるのだろうか?給料が下がる可能性があるし、ボーナスも出なくなるかもしれない、リストラにあうかもしれない。」

「 デフレは消費者である自分の立場から見るとモノを安く買うことができ、一見すると得をするように見える。しかし、モノが安くなる(物価が下がる) → 会社が儲からなくなる → 給料下がる→モノが売れないのでモノが安くなる → 会社が儲からなくなる → 給料がさらに下がる → さらに物価が下がる。この悪循環によって社会全体が儲からなくなる。だからデフレが長引くとダメなんだ。」

私がデフレについて暗記をする場合、このように、なんでデフレがダメなのかを考えたうえで、「不景気で物価が下がる」ということを覚えます。

中学生がやるべき暗記

「上のように覚えるのは無理」と思った中学生が多いと思います。

安心してください。中学生はまだこのような暗記の仕方をする必要はありません。というより、普通の中学生に実行することは難しいです。

理解を伴わせて暗記をするには、実は単純暗記の量がものをいうからです。

単純暗記の量が増えることで、知識と知識が絡み合い最終的に自分の中で理解を伴わせて暗記ができるようになるのです(と私は思っています)。

中学生は「デフレは不景気で物価が下がること」、これだけを単純暗記すれば大丈夫です。

「りんご=apple」「足利義政が京都の東山に銀閣を建てた」このようなことを単純に暗記すればいいんです。

問題演習を繰り返していけば、勉強に慣れていき、どういうことが理解を伴う暗記なのかが少しずつ分かってくるはずです。

参考:中学生の英単語の覚え方

単純暗記では入試で点数が取れない?

多くの人が勘違いしているみたいなのですが、「apple=りんご」「1192作ろう鎌倉幕府」だけが単純暗記ではありません。

理科の例を出します。

「塩化銅水溶液の電気分解はCuCl2→Cu+Cl2。陰極に赤い物質が付着し、それをこすると、金属光沢が見られた。銅が付着したことが分かった」

これをそのまま暗記することも単純暗記です。

もちろん、単語や用語の暗記と異なり一言一句間違えずに覚えるなんてことはしません。

CuCl2→Cu+Cl2の単純暗記、金属光沢の用語の暗記をしていれば、このような長い文でも、本気で覚えようと思えば頭に残すことができます。

当然、テストでも点数が取れるようになります。

こういう単純暗記を繰り返せばいいのです。この単純暗記の繰り返しが、いずれ理解を伴ったものになってきます。