「高校の補習・課外は意味ないですか?」

という疑問を持っている子が少なからずいるみたいなので、私の考えを書いておきます。

2020年6月9日追記

今年もどうやら高校によっては新高校1年生に部活入れの圧力(体験の強要)、課外を受けろという圧力が出ているみたいです。

部活をやっている子〇割とか、いまだによくわからないことを自慢しているところもあるみたいですが

別に部活をやることが偉いわけでもないですし、部活以外にやりたいことがあればそっちに打ち込むほうがいいに決まっています。

推薦入試のために部活をやっておいた方がいいとか、「は?」です(指定校推薦で大学進学を考えているようでは、定期テストのための暗記が勉強だと勘違いし、大学に入ってからの学ぶ力も身につけられないでしょう)。

課外すべてを否定しているわけではありませんが、「そんな指示に従って勉強しては成績伸びないよ」「時間がもったいないよ」と思われるような指示がながされていることは、話を聞く限りあります。

「勉強は無駄か無駄でないか、効率的か非効率か、で判断するものではない。そういう疑問を持つことがそもそもダメ」などという人もいますが、本当にそうなんだろうか?

部活・課外以外に自分の興味関心のあることに打ち込みたい子もいるだろうに、半ば強制。

学校が用意したことを素直に従うことが正しいんだろうか?

高校生になったのなら、大人が押し付けてくることが、意味があることなのかどうか自分で考えられるはずです。

人の言われた通りにしかできなければ、いつまでたっても人から指示を与えられなければ何もできない人になるかもしれません。

勉強も運動も自分が必要だ・やりたいと思うからやるんであって、人が「やれ」というからやるものではありません。

高校生なら、何でもかんでも受け身でしか行動できない状況から卒業しましょう。

    無駄な場合もある

    時間の無駄になることもあると思います。

    自分が受験する大学の対策をピンポイントでしてくれるなら意味があるかもしれませんが、今まで私が受け持った高校生の話を聞く限り、ピンポイントで指導を受けている子はいません。

    例えば、国立へ進学するクラスに在籍しているが、3年進級時に私立大学が第一志望になっている子にもセンター対策をさせるようなことがあります。

    私立に絞ったことで受験に無関係な科目もなんだかんだ理由をつけて、半強制的に(本人が受けたいと思っていないのに受ける方が合格の可能性が高まると惑わせる)ところもあるみたいです。

    私立大学に絞ったのであれば、センターを無視して私大一般入試に的を絞って勉強をしたほうが合格の可能性が高まるのに無理やりセンターを受けさせようとするのです。

    その時に出てくる言葉が「センター併用で受ければ合格の可能性が高まる」「3教科で受けられる公立大学も受けろ」「センター対策が私立対策にもなる」センター対策は私立対策にもなりますが)というようなものなのだそうです。

    もちろん、受験する大学に的を絞った勉強をしなくても合格してしまうこともありますが、

    目標を絞らなければ中途半端になって結果的にセンターで失敗し、西南・福大にも合格できない…。

    そうなる可能性のほうが高くなります

    国立進学クラスに在籍している子が高3になったときに受験校を私立大学に絞ぼろうとしている場合、

    その時点で「国立に合格できない可能性が高くなっている」という前提を無視しているとしか思えません(それは本人の責任だが)。

    もちろん、大学を選びさえしなければ3年から本気で努力をすれば、第5学区で言えば、筑紫丘・春日に一般入試で合格できた子、その他の高校なら学年トップレベルで合格できた子であれば国立に合格できる可能性はあるでしょう。

    しかし、1・2年の時に勉強をさぼってきたツケは、簡単には返せません。

    本人に「国立に絶対合格するために努力をする」という意思がない限り、

    国立を捨て、受験する私立大学の入試に的を絞って勉強をする方が、

    国公立にも西南・福大にも合格できない、

    そのような最悪な結果になることを防げます。

    ここでは「私立専願なのにセンターを受けさせようとする」という例をだしましたが、それ以外にもいろいろなことがあるはずです。

    生徒から聞いた話なので、実際の課外が良いか悪いのかは私には分かりません。

    ただ、高校生なら自分が受けている課外に意味があるのか ないのか、自分で考えられるはずです。

    高校側は「課外を素直に受ける子が良い子」で、「反発するのは悪い子」と判断するきらいがあるので、真面目な子は課外に意味がないと感じても受けないという選択はできないでしょうが…。

    中学生・高校生の進路の決め方

    課外を受けないと不安

    自分の志望大学に的を絞った勉強ができず、ただ闇雲に勉強をする時間が増えるだけなら、課外を受けることでかえって勉強時間を減らすことになります。

    「課外を受けないと大学には合格できないのでは?」という不安を持っている時点で、大学受験に必要なことが何なのかを分かっていないのです。

    「塾・予備校の授業を受けなければ大学に合格できない」「模試や過去問が解けないから個別指導塾で教えてもらう」

    こんな考えを持っている人も同じです。

    塾を運営している私が言うのもおかしいかもしれませんが、

    少なくとも西南・福大程度の大学に進学するのに予備校・塾に通う必要はありません。

    「効率的に勉強をしたい。だけど、自分で勉強をすると何をすればいいのかが分からなくなるので塾や予備校を利用する」

    塾を利用するとすれば、このような感覚を持っている場合だけです。

    進研模試で偏差値50にすら達していない子が「とりあえず塾に行っておかないと(課外を受けなければ)不安」と思っているなら

    運よく福大、普通であればそれ以下の大学にしか合格できないでしょう。

    「家にいても勉強をしていないから課外を受けさせたい」と考えている親もいると思いますが、無駄です。

    自分の意志で努力ができない子に無理やり課外を受けさせたところで、課外の間、寝るだけです。

    一定のレベル以上の大学に合格したいのであれば「合格したい。だから努力をする」そういう気持ちを持たなければどうにもならないのです。

    「課外に通わせておけばいつかはやる気になるだろう」

    そんな甘い考えでは結果は見えています。

    朝課外

    朝5時起きしなくてはならないような場合は、たとえ課外を受けたいと思ってもやめたほうがいいかもしれません。

    夜の10時に寝て朝の5時に起きる習慣がもともとあるならまだしも、朝の1時ころまで起きているような子には睡眠不足を招くだけです。

    もちろん、「朝課外があるから早寝早起きを習慣にしよう」と規則正しい生活をできる子なら、朝課外も有効になりますが、そのような子はそこまで多くないと思います。

    私が高校生を持つ親で、子どもが寝不足状態で学校に通っているとすれば、朝と放課後の課外を受けないで良いという条件と引き換えに早寝早起きを習慣づけさせると思います。

    高校の朝課外・補習

    独学で合格できる力がなければ大学には合格できない

    少し話がズレますが

    そもそも

    塾・予備校に通って合格した子は、難関国立や難関私立理系学部を除き、独学で勉強をしていたとしても合格できていた可能性が高いです。

    逆に考えると、独学で大学に合格できる力

    つまり、

    • 持続力
    • 集中力
    • 理解力
    • 暗記力

    などの力、

    勉強に対する姿勢がなければ、塾や予備校に通っても合格はできません。

    大学入試は大量の暗記を要求されるので、集中・継続して勉強ができる独学ができなければ、西南・福大レベルの大学であったとしても合格は難しいのです。

    私は西南・福大なら勉強が極端に苦手でない限り誰でも合格できると言いますが、それは独学で大学に合格できる力があることが前提です。

    大学入試は、たいした努力もせずに偏差値50前後の高校に合格するのとはわけが違います。

    中学の時にちょっとの努力(勉強をさぼってきた子にとっては相当の努力に思えるかもしれないが)で偏差値50前後の公立高校に合格した子が、「福岡大学なんか余裕で合格できるでしょ」と根拠のない楽観的考えをしているとするなら、福大にすらほぼ確実に合格はできません。

    朝課外のメリット