福岡県の普通科の大半が実施している朝課外に変化が起こり始めました。
2018年からは今までほぼ強制的に受けさせられていた課外が希望者だけになる高校が増えるみたいです。
夏休みはお盆休みと土日しか休みにならない高校もあるみたいですが、夏休みの課外はどうなるのでしょうか?
目次
朝課外・補習
福岡県内の高校の普通科は公立・私立を問わず朝課外や放課後課外、補習授業をするところが多いです。
残念ですが、勉強時間を増やせば合格できるというわけではありません。
まして、その課外授業が自分が受験する大学に合っていない場合は効率的な勉強ができなくなるかもしれません。
課外にも関わらず通常授業の延長としているところもあるみたいです。
私の塾に過去在籍していた生徒から話を聞く限り、課外授業が多いからといってそれが大学合格に近づくかと言えばそうとは言えないような気がします。
生徒が家で勉強をしないという前提で課外をしているのでしょうが、強制的に勉強をさせて成績を伸ばすことができるのは定期テストの点数くらいだと思います。
受験意識が低い人は強制的に勉強をさせても結局頭に何も残らず成績は伸びないでしょう。
逆に、受験意識が高い人は放っておいても勉強をするので、強制的に課外を受けさせられることに苦痛を感じている生徒もいるはずです。
課外って、生徒のためにあるのか、学校のためにあるのか、どちらなんでしょうかね?
※ 福岡県では課外授業を強制的に受けさせられることが常識みたいになっていますが、ほかの地域からすると珍しいみたいです。
2018年から
2017年の途中から流れが変わり始めました。
「課外・補習」と言いながら強制的に全員が受講する必要があった状況が2018年から緩むみたいです。
生徒から聞いたのですが、どうやら、名前は知りませんが福岡の議員がツイッターか何かで課外のあり方が間違っていると訴えていたみたいです(議員はいい仕事だと思います。議員であれば一般市民ではどうしようもないことでも何かできる可能性がでてきますから。議員の人がうらやましいです)。
それが影響したかどうかは知りませんが、2018年からは課外が希望者のみ受講する形になる高校が多いみたいです。
ただ、実際に2018年2月下旬に数名の生徒から聞いた情報ではありますが、高校によっては9割以上が課外を受けるところもあるらしいです。
某高校では「課外を受けなければ大学に行けなくなる」と脅し、結局強制的に受けさせているみたいです(大学を受験する予定のない人は受講しないとのことです)。
そこまで自分の授業に自信があるのでしょうか?
本当にすごい授業だと思ったら強制せずとも誰もが受けると思うのですが…。
徹底してもらいたい
「学校の授業を受けなければ成績は伸びない」
という根拠ゼロの押し付け
「私文クラスに入ったら勉強をしない子が集まるので大学に合格できなくなる」
「3年になってから私立に変更するとしたら不要な科目は課外を受けなくてもいい」
と2年の時に国立クラスに入れておきながら、3年になって私大に絞って勉強をしたいという子に「国立を狙え」と私大受験に関係のない課外授業まで半強制的に受けさせる
「課外を受けなければ指定校推薦はあげない」
と脅す
これらは事実はどうか分かりませんが、このような訳の分からないことが本当にあるのだとすれば、何のためにそのようなことをするのか疑問しかありません…。
成績を伸ばすために課外が必要だと思っている子は強制されなくても課外を受けるはずです。
勉強をする環境が与えられなければ勉強ができないと自覚している子も課外を受けるはずです。
自分のペースで勉強をしたほうが確実に成績が伸びると分かっているなら課外を受けたいとは思わないはずです。
高校生なら受講すべきかどうか自分で判断できるはずです。
希望者だけが受けることを徹底させるために、
- 朝課外を受ける受けないで通知表に影響をさせない(脅さない)、
- 通常の授業の延長をしない、
この2つは徹底してもらいたいです。
学校内学力格差が起こる?
半強制状態が完全になくなったとすれば、「やっぱり学力格差が起こった」と課外の重要性を主張する人が出てくると思います。
しかし、成績が伸びるか伸びないかは朝課外の1時間で変わるものではありません。
成績は、勉強をするかしないか、その人のやる気次第です。
高校に入ってからやる気はあるのに学校の勉強についていけず悔しい思いをしている子がいるとすればどうすればいいのでしょうか。
その子に課外を受けさせればいいのでしょうか。
学校の授業についていけていないのに、さらに課外を受けさせても、何も変わらないと私は思います。
課外をするならするで、学力ごとにクラスを分けるとか(これはしているだろうが)、志望校によってクラスを分けるとかするべきだと思います。
英語・数学のように知識の積み重ねが必要な科目を学力の異なる人同士が一斉授業をすること自体がおかしいということ
志望校が決まっているなら、その傾向にあわせた授業をしたほうが合格の可能性が高まるということも
学校の先生はとっくの昔に気づいているはずです。
なぜ半強制的に受けさせるのか
生徒間の学力格差が気になるのでしょうか?
でも、勉強しない子は勉強しませんし、勉強する子は勉強します。
現状、学校内で学力格差があるのに、それを課外のせいにしているのでしょうか?
実態は分かりませんが、課外を受けるよりも自分で勉強をする方が効率的だと思っている人にも「受けないと大学に行けない」と脅しているのだとすれば、それは明らかに間違いだと思います。
推薦で大学を狙っている人はどうなんでしょうか?
内申に影響すると考え、素直に課外を受けるしかないのでしょうか?
そもそも、勉強をする気のない生徒に無理に勉強をさせてどうにかなるのは中学までです。
大学受験レベルの問題は無理やりやらされてできるようになるものではありません。
課外に出て眠るだけ、ボーっとしているだけなら意味はありません。
それならさっさと寝て、勉強に集中できるようにする方がよっぽど成績が伸びます。
そう主張すると、「どうせ夜更かしするのは変わらないのだから、朝課外のせいで睡眠不足になるわけではない」とでも言い返すのでしょうか?
そう反論するのであれば、睡眠不足にならないようしっかりとした生活習慣を身につける必要性を指導すればいいと思います。
生活習慣が乱れている子の生活を正すことは難しいのは分かりますが、根気よく指導をするべきです。
それに、課外を強制的に受けさせるよりも、生活習慣の乱れを改善するほうが成績もあがるはずです。