浪人をすると決めた時、宅浪にするか予備校を利用するか悩む人が中に入ると思います。

お金がかかっても予備校を利用するべきだと思いますが、一応、それぞれのメリット・デメリットなどを以下の順で書いておきます。

浪人すべきかどうかを迷っている人は「浪人するべきか」を参考にして下さい。

仮面浪人

仮面浪人とは第2・第3志望にしか合格できなかったので、とりあえず大学に進学し翌年もっとレベルの高い大学を狙うものです。

仮面浪人をする理由は、浪人しても希望する大学に進学できなかったときのための保険であることがほとんどだと思います。

そう考えると、仮面浪人が許されるのは早慶上智・MARCH・関関同立のように卒業してもそれなりの学歴が残る大学だけです。

例えば、早稲田に合格したが東大・京大を目指したり、MARCHに合格したが早稲田・慶應を目指したり、福岡であれば西南に合格したが九大を目指したり、といった場合に仮面浪人をします。

仮面浪人を考えるくらい学歴にこだわっている人であれば、進研模試で偏差値50以下の大学に通いつつ仮面浪人をするのは意味なしです。

仮面浪人などせずに、素直に浪人してください。

中途半端な気持ちで低偏差値の大学に進学しても時間とお金の無駄です。

仮面浪人して本当に志望校を狙える?

私が明治大学に在学中だったとき「開成高校から明治は本当に学年で断トツビリの落ちこぼれだ」と自慢にならないような自慢していたクラスメートがいました。

そんな彼は東大に合格するために仮面浪人をすると公言していました。

昼休みにたまに勉強をしている姿を見ましたが、結局2年に進級していました。

3年から彼を見ることがなくなりましたがその後東大に合格したかどうかは不明です。

かなり遊んでいたようので、おそらくそのまま明治を卒業したか中退したかのどちらかだと思います。

結局仮面浪人をしたとしても意志が強くなければ大学に合格できません。

本気で第1志望の大学に進学したいと思うのであれば浪人をすべきです。

東大に本気で合格したいのであれば早稲田・慶応に合格していたとしても蹴るべきです。

というよりも、退路を断つために初めからすべり止めの大学を受けるべきではないです。

福大からマーチを狙って仮面浪人をしようとしている人がいるなら、そんな中途半端なことをしないで浪人して下さい。

現役で福大にしか合格できなかった程度の勉強しかしていないのであれば、仮面浪人をしたとしても中途半端な勉強しかしないはずなのでマーチ以上の大学に合格することなど99%できないと思います。

すぐに大学で遊んで来年受験をすることなどすぐに忘れるのが落ちです。

宅浪か予備校か

浪人をすると決めた時に少なからず悩むのが宅浪か予備校かです。

宅浪のメリット・デメリット

宅浪のメリットとデメリットは何でしょうか。

宅浪のメリット

  • 自分のペースで勉強ができる
  • 通学時間がゼロ
  • お金がかからない

宅浪のデメリット

  • 意志が弱いと続かない
  • すべてを自分で決めなければならない
  • 仲間がいない精神的負担

予備校のメリット・デメリット

予備校のメリットとデメリットは宅浪のメリットとデメリットが逆になります。

メリット

  • 強制的に勉強をする場に置かれる
  • カリキュラムが決まっている
  • 仲間がいるので精神的な負担が少ない

デメリット

  • 自分のペースでやりづらい
  • 通学時間が必要
  • お金が高い

どっちにするか

宅浪は自分が置かれている状況が「何もしないでただ家にいるだけ」と不安になったり、合格できなかったときの恐怖に1人で立ち向かわなければなりません。

予備校に通ったとしても状況は同じなのですが、精神的な不安は全く違うと思います。それに耐えられないと思ったら予備校を利用するほうがいいと思います。

精神的に耐えられ、且つ、一人で勉強ができる人・金銭的な負担をかけたくない人は宅浪でもいいと思います。

仮に私が浪人をすることになれば予備校を利用すると思います。予備校に通わなくても合格できる自信はありますが18・19歳という年齢で何もしないで家で勉強だけをするという状況には耐えられないはずだからです。

友達に合わずに一人で部屋にこもって勉強をしていたら「自分って何やってんだろう」と思い悩み勉強どころではなくなるのが関の山です。

やるのは自分

宅浪だろうが予備校を利用しようが結局は自分でやるしかありません。

大学入試はいやいやながら強制的に勉強させられても合格できるものではありません。

強制的にやらされながらも合格するためにやるべきことをやろうとする意志がなければ合格はできません。

嫌々ながらでも強制的に勉強をさせられれば平均以上の学校に合格できてしまう高校入試とは違います。

私の元教え子にMARCHを狙っていた子がいたのですが、現役でも1浪でも失敗しました。

2浪をしたときも最後まで合格できる実力に全く達していなかったのですが、奇跡的に合格したみたいです。

「塾を利用しようが予備校を利用しようが結局はすべて自分で勉強をしなくてはいけない。予備校の有名講師の授業を聞いても聞くだけで大学に合格できるわけではないということが分かった」と言っていました。

その子は現役の時も入試直前期には集中して勉強をしていましたが、それまでは「なんとかなるだろう」という気持ちが続き直前期になって焦って勉強をするという典型的な甘えタイプでした。

直前になって焦るのではなく、浪人をすると決めたら1年間本気で勉強をしてください。

中堅私立大学に合格できる人・できない人

予備校不要の独学教材

宅浪をすると決めたら人は教材選びが重要です。

予備校を利用しないとなると、自分で勉強の計画を立てなくてはならなくなります。

また、ペースメーカーになる予備校がないので計画通りに勉強を勧めることも苦労をします。

そして、一人で勉強をしていると分からないところがあってもなかなか質問ができずイライラして「やっぱり大学進学はあきらめる」となりかねません。

そこで、私が勧めているのは「スタディサプリ(もしくは進研ゼミ・Z会)」と「manabo(マナボ)」を併用することです。

世の中にはネットを利用した家庭教師や通信教材がたくさんありますが、間違いなくこれら2つの併用が宅浪に最適です。

浪人する人はいろいろなサイトを調べてどうするべきか悩んでいると思いますが、私なら絶対に勧めないようなものを平気で勧めているサイトもあります。

現在存在する教育系教材の相当数を知っている私が言うのだから、2018年現在、上の2つの併用よりも最適な通信教材はありません。

※ 受験する大学に合った市販の参考書も必要になります。

宅浪で国立は狙えるか

狙えます。

ただし、上に書いている通りその人の気力次第です。

また、国立を狙うということは理系科目も必要になるはずです。

理系科目を独学でやるのは無理とは言いませんが、非効率です。

理系科目は文系科目と異なり、何をすれば成績が伸びるのかを自分で把握するのが難しいはずです。

なので、よほど理系科目に得意な人でなければ、宅浪はやめたほうがいいと思います。

もともと旧帝国大を狙っていたが現役で不合格になり地方の国立大学に進学先を変更するという場合なら宅浪で国立を狙得ると思います。

予備校に通えば100万円前後は必要になるのでお金がもったいないですが、中途半端な環境下で勉強をし2浪・3浪になるとお金だけでなく時間も無駄にすることになります。

浪人するなら国立かMARCH以上

浪人するなら国立大学、私立大学は関東ならMARCH以上、関西なら関関同立、福岡なら西南学院大学が最低条件だと思います。

これ以下の大学は現役で合格できて当然の大学です。せっかく浪人をするなら上を目指すべきです。

高校時代と異なり受験勉強だけに専念できるのだから現役のときは絶対に合格できなかったであろう大学を目指してください。

就職が心配だから浪人

第一志望の大学に不合格になり、進研模試で偏差値50前後の大学にしか合格できなかった人もいると思います。そのような人の中には「合格した大学に通っても就職ができないから浪人する」と思っている人もいるはずです。

早慶上智・MARCH・関関同立、これら以外の私立文系大学ならどこの大学に進学しても就職に差はありません。

福岡を例に出しますが、西南だろうが福大だろうが久留米・九産・中村だろうが就職に影響することなど考えられません。

西南・福大のほうが就職先が良いように思えるのは、偏差値の高い大学のほうが努力をする人が多く集まっているからです。「〇〇大学だから就職ができない」のではなく、努力をする人が少ないから就職ができないだけです。

大学に入って企業から認められる能力を身につければ、大学名など関係なく就職はできます。九大の人が採用されず、九産大の人が採用されるということだって起こり得ます。

大学名にこだわり、第二志望に進学したら後悔すると思うのであれば浪人をしても構いませんが、「就職が不安だからもう少し偏差値が高い大学を受けなおす」というのであれば時間の無駄なので合格した大学に進学してください。

浪人する覚悟なら初めからすべり止めを受けるな

そもそも、浪人を選択するくらいならなぜ合格しても進学しないような大学を受験するのでしょうか。私には理解ができません。

中途半端な逃げを作っているから受験の結果も中途半端になったのではないでしょうか。

私は現役時代すべり止めの大学は受けませんでした。「成績が伸び悩んでいるのに福大を受けないのか?浪人覚悟なんだな?」と志望校を決める時に高校の先生から言われました。

高校時代にせっかく努力をし、中学のときには受験することすら思いもしなかった大学を受験できるようになったのです。そのような私が福大を受験することなど頭の片隅にもありませんでした。

浪人を覚悟していたわけではないですが、あれだけ努力をしたのにその結果が福大ということは私には受け入れられるはずがありませんでした。行きたいと思える大学しか受験をしませんでした。

第一志望に不合格になったら第二・三志望でもかまわないという人がすべり止めを受けるんです。

第二・三志望にはいかないというのであれば受験するだけ無駄です。

早稲田に合格する人は次元が違う

私は大学時代早稲田大学のサークルに入っていました。

そういうこともあり早稲田の方が友達が多かったです。そして、その多くが一浪で予備校を利用している人でした。一人だけ宅浪で早稲田に合格した人がいました。

一浪する人の多くは超有名進学校で高校時代スポーツの県大会・全国大会に出場している人が私の友達の中には割合的に多かったです。

スポーツに力を入れすぎて現役では合格ができなかったパターンです。

その人たちは浪人の時点で1年で早稲田に絶対に合格すると宣言し、有言実行します。

関東の大学はインカレなので、他大学の人も参加できます。中には浪人生も参加していました。その子は年内は普通にサークルに参加していました。

年明けから大学受験に集中するためにサークルに来なくなりましたが、宣言通り余裕で早稲田の政治経済学部に受かりました。

早稲田に現役・一浪で合格できる人は早稲田に合格するのは難しくないと思っている人が本当に多くて驚きました。

しかも、早稲田に合格した人の中には高校では落ちこぼれだったと言う人もいました。

「東大に合格できないから仕方なく早稲田」という、普通の人からしたら嫌味にしか聞こえないようなことを普通に言っていました。

とはいっても、次元が違う人だけでなく普通の人も中にはいます。

ダラダラ勉強を続けていたので2浪して早稲田という人もいましたし、中には4浪して早稲田という人もいました。その人たちと話しているとごく普通の人であることが多いです。

いろいろな人と会うことで「早稲田ってすごい人たちが集まっているけれど、勉強をすれば誰でも入れる大学なんだな」ということを知ることもできました。

一発逆転で早慶上智