中学時代に全く勉強をしなかった高校1・2年生に向けた以下の順で書いています。
高校3年生で勉強に急に目覚めた生徒は「勉強をさぼってきた高校3年(受験)生」も参考にしてください。
目次
偏差値30台・40台から大学受験は可能か
可能です。
現に「私の偏差値推移」に書いたように、私は偏差値38(高校1年次)から明治大学に現役で合格しました。
ただし、偏差値50を超えるのに1年もかかりました。
しかも、学校に夜遅くまで残って勉強、家に帰ってからも勉強、1日勉強をし続けてやっと偏差値50です。
下に詳しく書いていますが、中学時代に勉強をしなかった人が難関私大に合格するにはそれくらいの努力をする覚悟が必要だと思ってください。
勉強を始める時期
中学時代に全く勉強をしてこなかった人、成績が悪かったと自覚している人がMARCH(明治・青学・立教・中央・法政大学)・関関同立(関西学院・関西・同志社・立命館大学)以上の大学に合格するにはいつから勉強を始める必要があるでしょうか?
思い立った今です。
高校1年、どんなに遅くても高校2年から勉強を始めなければ合格は難しくなると思ってください。
また、英語ができなければ中堅以上の大学に合格することはほぼ不可能です。
中学英語でつまづいてしまった人は、最短で英語の基礎を終わらせるために「スタディサプリで高校入試対策」を参考にして、できる限り1か月以内に中学英語を終わらせてください。
一発逆転が難しい3つの理由
一発逆転が難しい主な理由は次の3つです。
- 集中力がない
- 勉強のやり方を全く知らない
- 知識がない
中学時代勉強をしてこなかった人は、勉強をしてきた人と比べこれらの点に差があります。
そして、これらはすぐに身に付けられるものではありません。
今から取り掛かって1年~2年かけて身に付ける必要があります。
そこからが大学入試へ向けた勉強のスタートラインになります。
スタートラインに立つための準備段階に時間が必要になります。
だから、中学で勉強をしてこなかった人はすぐにでも勉強を始める必要があるんです。
では、これら3つについて少し掘り下げて書いていきます。
集中力がない
すべての生徒に該当するわけではありませんが、勉強をしたことのない生徒は勉強に集中できません。集中できない原因はいくつかあると思います
- 勉強以外のことに目が映ってしまう
- 本気になっていない
- 何をやっていいのかわからない
主にこれらが集中できない原因なのではないでしょうか。
勉強以外のことに目が映ってしまう
勉強をしたことがない人は、部屋にテレビ・ゲーム・漫画の本があるだけで集中ができないはずです。
ちょっと疲れた時に少し休憩するつもりが、気づいたら何時間も経っていた。そうなるのが落ちです。
スマホで友達とやりとりをすることに夢中になってしまうこともあるでしょう。
そうならないようにできるだけテレビやゲームを部屋に置かないようにしましょう。スマホは自分の中でルールを決め、利用する時間を限定しましょう。
と、書きましたが、実は、これらは大学に本気で合格するという気持ちを持っていれば、気にする必要はありません。
自然にテレビ・ゲーム・スマホから離れていくからです。
誘惑に負けているようではその時点で合格は無理だと思ってください。
大学受験はそんなに甘くありません。
本気になれない
それでは、どうすれば本気で勉強に向かうことができるようになるのでしょうか。
残念なことに、勉強をしたことのない生徒が「早稲田に合格する」と、思ったとしても、数日後には思い立った当日のやる気がなくなっているはずです。
なぜならば、合格は不可能だということに気付くからです。
当然です、現時点の実力から考えると早稲田合格は次元が全く違います。
次元が違うのでゴールが見えません。
人間は先が見えなかったり、やっても無理だと思ったら本気になれません。
本気になれなかったら集中力など出てくるわけがありません。
「じゃあどうすればゴールが見えるの?」と思うでしょう。
残念ながら、全く勉強をしてこなかった人にはゴールは見えません。
ゴールが見えない中で本気であり続けなくてはならないのです。
ここで、やる気が出るために私の経験を書いておきます。
高校1年の時に英検5級にさえ合格できない、進研模試で偏差値30台、それが私です。
そんな実力から私は現役で明治大学に合格しました。
凡人の私ができたのだから、あなただって本気で勉強をすれば必ず合格できます。
「おいおい、明治にしか合格できていないやつが早稲田に合格するっていっても信用できないよ」とは思わないでください。
確かに私は明治大学にしか合格できませんでした。
しかし、私は英検5級に合格できないレベルからのスタートです。
しかも、誰からも勉強のやり方を教えてもらわず自分で勉強法を確立していったのです。
もし、中学時代にもう少し勉強をしていれば。
もし、誰かに勉強法を教えてもらっていれば。
もし、過去問研究をしていれば。
早稲田に合格できていた可能性は十分あったと思います。
中学時代に勉強をしていなかったといっても、さすがに私のように勉強時間ゼロという人はいなかったはずです。
なので、今からこのサイトをヒントに頑張れば早稲田合格は実現可能なはずです。
さらに、あなたを本気にさせ、集中力を出させるために書きましょう。
早稲田に合格する人ってどういう人たちだと思いますか?
中学で学年トップレベルだった人ばかりですよ。
中には灘・開成・久留米附設・ラサールなど次元の違う学校に通っていた生徒もいます。
学年で下から数えた方が早かったであろうあなたが、早稲田に受かったらどうです?
考えただけでもワクワクしませんか?
周りが驚きますよ。
成人式で中学の同級生に会った時「お前今何やってるの」と聞かれて「え、大学に行ってるよ」、それに対して「どこ行ってるの?」と問われ、あなたは「早稲田」と答えます。
まず、相手は信用しません。
そこで学生証を見せます。
あなたの優越感は最高潮に達します。
中学時代、あなたより遥かに成績のよかった友だちが、自分より偏差値で下の大学に通っている(偏差値で大学を決めるべきではないですが、高い偏差値の大学に通うことはステータスになるので勉強をするときのモチベーションアップにつながるでしょう)んです。
すごくないですか。
それに、親もあなたに対する態度が変わるでしょう。
私なんか、高校3年の4月に父親に「早稲田を受ける」といったら、「お前はバカか、行けもしない大学を受けるなんて言うな」とブチ切れられました。
確かにそれは当然のことかもしれません。
その当時、私はやる気だけありましたが、自分の成績がどの程度なのか知りませんでしたし、単身赴任をしていた父親も私が本気で努力をしていることを知りませんでしたから。
でも、私が最初の進研模試で慶應義塾大学C判定(英語の偏差値が70.5)を出したのを見ると、態度豹変です。
「頑張れ」と声を掛けられるようになりました。
小学校の時から0点を取ってきた私ですから、ここまで成績が伸びているとは信用しなかったんですよね。
私も自分で驚きましたから。
あなたが中学時代全く勉強をしておらず、偏差値が50以下の高校にしか進学できなかったとしても、高校1年から本気で勉強を始めれば早稲田大学にだって合格できます。
自分を信じてください。
何をやっていいのかわからない
本気になることができた後に起こる問題は、何をやっていいのかわからないということです。
何をやっていいのかわからなければ、勉強はできません。
本気になっても何をしていいのか分からなければ、スグに本気度が低下して勉強をしなくなってしまいます。
そうなるのを避けるために、高校1年に進学した直後はとりあえず学校の定期テストの勉強をしましょう。
高校で習う科目は私大入試に全く関係がないことのほうが多いです。
しかし、いきなり入試の勉強を始め、「何から手を付ければいいのかわからない。」そんな状態を避けるためにも、定期テストの勉強をしましょう。
また、定期テストの勉強を勧める理由がもう一つあります。
それは、テスト範囲が決まっているので、やれば必ず点数が取れるからです。
中学時代全く勉強をやってこなかった人は、勉強したら成績は伸びるという当たり前の経験をしていない場合が多いです。
だから、「勉強をしたら成績は伸びる」ということを目に見える形で体験する必要があるのです。
なぜならば、勉強をしても成績が伸びるということを経験をしていなければ、「勉強をしても成績は伸びない」と思い、挫折する可能性がものすごく高まるからです。
努力が報われないと人間は諦めてしまうんです(心理学でいう学習性無力感)。
だから、定期テストを利用し、「自分はやればできる」ということを体験することが大切なのです。
実際に私はこの経験をしたので、全国模試で点数が伸びなくても苦にならず勉強を続けられました。
中学時代5教科合計で200点を取るのがやっとだった私が、真面目に勉強をしたら定期テストでクラスで17位(約50人中)になったのです。これは本当に嬉しかったです。
中学時代のときは、そんな順位は考えられなかったからです。
1学期の期末テストではクラスで2位(学年でも2位)になり、さらに勉強がはかどりました。
その後は高校2年の最後まで定期テストでは学年1位を取り続けました。
バカな高校でなければ絶対にありえなかったでしょう。
当時の私の母校は本当にバカな高校(私が合格できるのですから間違いない)だったんです。
努力が形になって見えるとモチベーションUPに必ず繋がります。
すべての科目の勉強はできないという場合は、科目を絞って特定の科目だけ納得できる点数を取りましょう。
科目は何でもいいです。生物でも、現代社会でも、なんでもです。
とにかく、努力の結果が目に見えるようにしましょう。
※ 学校の勉強を無視し、始めから早稲田に合格するために英語・選択科目・国語の勉強だけをしても構いません。それで挫折をしないのであればむしろそっちの方がいいです。ほぼ不可能だとは思いますが1年で早稲田に合格ができるかもしれません。
勉強のやり方を知らない
勉強をやったことのない人は当然ながら勉強のやり方を知りません。
極端に言えば、勉強のやり方を知っている人が1時間で覚えられるところを、10時間以上かけなければ覚えられないのです。
「ウソでしょ?」と思うかもしれませんが本当なんです。
このような極端なことが起こってしまうのは、「丸写し」勉強をすることが原因の1つです。
教科書や参考書に書かれてある文字や図をそのままノートに写すことを勉強だと思っているのです。
しかも、丁寧に色づけしてノートを作品化する人までいます。
はっきりっいてそんなのは勉強ではなく単なるお絵かきです。
全く勉強をしないよりは良いですが、非効率極まりないです。
このような勉強法をやっているとしたらすぐに辞めましょう。
ちなみに、私は高校3年の5月頃まではこのような勉強をしていました。
特に日本史の勉強は教科書や資料をノートに丸写しして覚える作業をしていました。
そんなやり方でも1日5時間以上は勉強をしていたので、3年から勉強をし始めた日本史でも、偏差値60代後半をいきなりとることができました。
ただ、覚えるスピードが遅すぎるんです。
入試までの残り期間を考えたとき、このやり方では絶対に間に合わないと思い、丸写しをやめました。
とにかく、丸写しは非効率なのですぐに止めましょう。
やめろと言っても「いや、書かないと覚えられない」という生徒が必ず現れます。
確かに私も昔はそう思っていました。
しかし、書くことと頭の中で整理することを上手に使い分けることは誰にでもできます。
できないという生徒はやりもしないのにできないと言っている場合がほとんどです。
試しに一度、丸写しをしない勉強を実践してください。
それができなければ合格は難しくなるでしょう。
「丸写し勉強をやめれば、他の人が1時間で覚えられることを自分も覚えられるようになります。」と言いたいところなのですが、残念ながらそううまくはいきません。
なぜならば、勉強の経験がないので、暗記のやり方が分からないからです。
これは、どう暗記すれば記憶に残しやすいのか、自分なりにいろいろな方法を地道に試していくしかありません。
知識がない
正しいやり方で集中して勉強ができるようになったら、合格にかなり近づきます。
後は知識をつけるだけです。
正しいやり方で集中すれば必ず知識はついてくるのでその点は心配をする必要はありません。
ただし、絶対に把握しておいてもらいたいことがあります。
それは、受験勉強を本気でやっても全国模試ではなかなか成績が伸びないということです。
これを知らなければ、挫折の可能性が高まります。
全国模試でなかなか成績が伸びないのは、先述の通り、勉強のやり方を知らないということもあります。
それに加え単純に知識がないということも成績が伸びない原因です。
日本史・世界史などの選択科目に関してはそこまで影響はない(高校3年から勉強を始めれば余裕で間に合う)のですが、英語と国語は中学時代のツケがモロにでます。
中学で勉強をしてこなかった生徒は、おそらく高校で受ける全国模試の英語と国語は1問も解けないはずです。
この状況を埋めるための勉強が本当につらいんです。
定期テストで勉強をすれば成績は伸びるという経験をしていなければ、確実に心が折れるでしょう。
偏差値50以上になるには、早い人でも1年はかかるはずです。
遅ければ2年かかっても偏差値50に達さないかもしれません。
だから、思い立ったらすぐにでも勉強を始めましょう
以上が中学生の時に勉強をしてこなかった生徒がすぐにでも勉強を始めなければ一発逆転が難しくなる3つの理由です。
具体的にどのように勉強をしていくか
定期テストでやればできるという経験をしたら、入試を意識した勉強に切り替えてください。
ここで、「定期テストの勉強はしなくても大丈夫なの?」「内申点が悪ければ大学に行けないのでは?」と思う人もいるでしょう。
安心してください、現行の大学入試制度では推薦入試を除き内申点は全く見られません。
オール2であろうがオール5であろうが、合格ラインを超えたら合格、越えなければ不合格です。
「推薦で内申点が必要ならやっぱり定期テストの勉強をする必要があるのでは?」と思う人がでてくるのですが、推薦入試は捨ててください。
もしあなたが通っている高校に早稲田・明治など有名私大に指定校推薦の枠があるのであれば、それを目指したくなるかもしれません。
しかし、有名私大の指定校推薦枠は学年トップレベルの人しかもらえません。
学校によってはスポーツ特待の生徒に推薦枠を渡すところもあります。
某公立高校はそれがあからさますぎて怒りを覚えるくらいです。
ですので、あなたが中学時代全く勉強をしたことがなかった一般募集で入学した生徒であるなら、指定校推薦をもらえる可能性はまずないでしょう。
他にも自己推薦・公募推薦などの制度はありますが、それらを利用せずに一般入試で合格することだけを考えてください。
推薦を考えないのであれば、学校の成績を気にする必要はありませんよね。
先述した通り、高校さえ卒業できれば内申点など大学入試では全く合否に関係がないのですから。
1点だけ注意してもらいたいことがあります。
定期テストをやらなくてもいいと言っても、テスト直前1週間は定期テストの勉強はしてください。
オール2でも構わないというのは、そうであっても問題ないというだけであって、無理にオール2を取れと言っているわけではありません。
本気で勉強を始めているあなたなら1週間もあれば普通に定期テストで一定以上の点数が取れるはずです。
それに、親は高校の定期テストも気にしますからね。大学入試に関係がないのに…。